• 勉強法

【国公立大学対策コーナー①】東京都立大学理系科目①

この記事の対象:東京都立大学の理系学部志望の受験生の方

この記事を読むのにかかる時間:3分

 

東京都立大学理系学部の受験科目

 

詳細は割愛させていただきますが、東京都立大学の理系学部では主に数学、物理、化学、生物が受験科目として扱われています。英語は2021年度より廃止になりました。

学部ごとに指定されている受験科目は異なりますので各自で必ずチェックしておくようにしましょう。

 

今回は使用頻度の高い科目である数学・物理・化学・生物の傾向と対策についてご紹介していきます。

 

東京都立大学の理系数学

 

出題範囲は数学ⅠAⅡBⅢ全てになっています。また、理学部の数理科受験生には理系学部共通の数学の他に別枠で数学の問題があります。そちらについても後程触れていきます。

 

さて、理系学部共通の数学は大問3つの構成になっており、そのうち2題は数学3が絡んでくることが多いです。残り一題は整数・ベクトル・確率・数列といった数学3以外での頻出分野が登場してきます。

 

問題の形式は大問が小問に分けられており、誘導形式になっています。問題のタイプもスタンダードなものがほとんどでクセはありません。

 

対策方法としてまず意識してほしいのが「数学の基本操作、基礎を確固たるものにしておくだけで取れる問題がある」ということです。数学3の問題においてその色は特に濃くなっています。基本操作を完璧にしているだけで完答できる大問も出題されたりしています。

 

この基礎の確立は網羅性の高い問題集で行っていきましょう。理想は黄色チャートを完璧にしてから、数学標準問題精講に取り組むのがよいでしょう。数学が得意な方は黄色チャートではなく、青チャートからはじめても構いません。受験年の夏の終わりまでには数学3までのチャートを完全に解ける状態にしておき、秋からは数学標準問題精講で入試標準レベルの演習を重ねていきましょう。ここまでのレベルの参考書を完璧にしておくことで東京都立大学の理系数学では合格点がきます。

次に、理数科の別枠の数学についてです。こちらの問題はさすがに数理科だけあって骨のある問題が多くなっています。標準問題精講だけで対処できる問題は少ないでしょう。ただ、共通問題と同様に誘導はついているので、その誘導にそって問題をひも解いていくという方針は変わりません。

 

数理科志望の方は標問を終わらせた後に、より発展的な演習として「理系数学の良問プラチカⅠAⅡB」「理系数学の良問プラチカⅢ」に取り組むことをおすすめいたします。Ⅲの方はかなり難易度が高めですが、この問題集から学べる発想と解法を身に着けておけば本番の問題で焦ることはなくなるでしょう。

数学の発展的な演習をしていく段階で意識すべきことは「なぜそのような発想、解法がその問題を解くのに適しているのか」ということです。発展的な問題集になっても青チャートのように「その問題に対する解法を覚える」というような一対一対応のやり方をしているようでは数学の力は伸び悩んでしまいます。注意しましょう。

 

東京都立大学の物理

 

物理は大問3題の構成になっており、力学と電磁気は必ず出題されています。残りの1題は熱力学と波動、原子のうちから1題が出題されるという形式になっています。

 

問題の設定にはそこまで特殊なものはなく、問題集をやりこんでおけば一度は見たことのある状況であることがほとんどです。数学と同様小問に分かれていますので、最初の方の問題で間違えて雪崩が起きないようにすることがまず重要になります。

 

また、使用していい文字が何であるかもしっかりと把握しておきましょう。うっかり自分で置いた文字をつかってしまってその後の問題全てで不正解になってしまうということは絶対に避けなければいけません。(バネ定数kが与えられていないのに、自分で勝手にkと置いてそのまま使ってしまうパターンはよくあります)

 

対策に有用な参考書としては、まずはセミナーやリードαなどの多くの学校で配布されるような基本的な問題集が挙げられます。物理の問題を解いていくのに必要な考え方や法則を身に着けていきましょう。

 

これらの問題集がないという方は「物理入門問題精講」がおすすめです。また、物理が苦手だという方は解説系の参考書として、「宇宙一わかりやすい高校物理」で理解を深めましょう。

 

基本的な問題集で基礎を確立したあとは、「物理のエッセンス」に取り組みましょう。この参考書は物理の基本知識を身に着けた後に、その知識を入試問題へとつなげていくのに最適な参考書になっていますので是非取り組んでおきましょう。受験年の夏終わりまでに終わらせておくのが理想です。

 

最後の仕上げは「良問の風」がおすすめです。本番で出題された問題のうち、この良問の風に出題されるレベルのものを完答することができれば合格点がきます。受験年の秋に取り組み過去問演習につなげていきましょう。

東京都立大学の化学と生物については次回の記事にて触れていくことにいたします。是非ご覧ください。