【全受験生必読】数学の勉強法【全体編①】
この記事の対象:数学をどう勉強したらいいのかわからない受験生
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数学は暗記なのか?思考力なのか?
数学は暗記だ。という言葉は受験界隈ではよく言われている話ですが、これは正しくもあり、間違ってもいます。
すなわち、ある段階においては数学は暗記なのですが、ある段階においては数学は100%暗記ではないのです。それを説明いたします。
数学の勉強を始めようとした時、もちろん勉強し始めですから持っている数学的知識は0です。このような時に数学の問題に対していくら考えを巡らせたとしても、あなたが数学的天才でない限りどうやって解けばいいかはわからないでしょう。
勉強し始めは「数学的操作をするための数学的道具」が揃っていないのです。この道具たちを知らなければ、数学の答案を作成することはできません。数学的道具は思考力をもってして自分で編み出すものではなく、元からあるものを覚えていくことで自分のものにできます。この時点では数学は暗記ということです。
さて、数学的道具を揃えた後はよりレベルの高い問題に取り組んでいくことになります。自分が知っている数学的道具をいくつも駆使してやっと解けるような問題は一つ一つ解法を暗記していたらキリがありません。
受験数学に必要な数学的知識を詰め終わった後の数学は思考力ゲーム、もっと詳しく言えば、どれだけ多くの解法をその問題に対してぶつけることができるのかの勝負になってきます。
この解法ではうまくいかなそうだな…じゃあこれならどうだろう?というようにいくつもアプローチを仕掛けて答案を作成していくわけです。
話をまとめますと、数学の勉強し始めは数学的操作を覚えなければいけないので暗記的要素が強いですが、そこを終えると数学は思考だと言えます。受験数学にはどちらの側面もあるということですね。
それでは、それぞれの段階においてどのような教材で学んでいけばいいのでしょうか?
勉強し始めから数学的道具の修了までの参考書
いわゆる受験数学の基礎を学ぶことを目的とした参考書です。
何かを覚える時はインプットとアウトプットを繰り返すことが重要になってきます。ですので、インプットとアウトプットのセットがある参考書で学ぶことが大事です。
おすすめの参考書は以下です。
黄色チャート、青チャート
数研出版が出している受験数学の基礎を学ぶ王道となる参考書です。例題でインプットを行い、練習問題でアウトプットを行うことができます。
また、エクササイズ問題も収録されており、学んだことを複数活用して解くという、より高度なアウトプットを行うこともできる良書です。かなり量が多いのでこちらに取り組む場合はより早い段階から始めることをおすすめいたします。
>例題だけを全て終わらせてから練習問題に取り組む、例題だけやって終わりにする、というのはおすすめしません。</font前者のようにインプットを長い間放置してしまうとアウトプットしようとした時により長い時間がかかってしまって効率が落ちますし、後者の場合はインプットだけで終わらせてしまっているのでこれも良くありません。(インプットだけで覚えられる天才なら話は別ですが)
あまり数学に時間をかけていられないという人は基礎問題精講シリーズに取り組みましょう。
こちらの問題集も例題と練習問題がセットになっている構成なのでインプットとアウトプットを効率的に行っていけます。チャート式よりも問題数が少なく、必要な情報がより凝縮されているので時間がない方にはおすすめです。
数学的道具を揃えてからそれに磨きをかける参考書
基礎的なことを終えて、そこで得た知識を複数動員して解くような参考書です。
いきなり難易度を上げてしまうと全く分からず時間だけが解けていくということになるのでここの参考書選びは慎重になる必要があります。
おすすめの参考書は以下です。
大学への数学1対1対応の演習
このシリーズは学んできた基礎的なことを固めるのには最適な参考書です。チャート式や基礎問で学んだ知識で十分に太刀打ちできる問題がほとんどなので、このあたりから解法を考えるということをしていきましょう。
ただ、1対1対応の演習では、まだ問題の解法を覚えて構いません。それぐらい有効な解法が多数収録されているのでここぐらいまでは暗記を持ち込んでもいいでしょう。
長くなってきましたので続きは次回といたします。
次回の記事ではより高度な演習を積むための数学の参考書を紹介していきます。