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【選択者必見】物理の勉強方法【基礎編】

この記事の対象:物理の勉強方法がわからない受験生・どの参考書から始めていけばいいかわからない受験生

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物理アレルギーを起こさないために

 

よく物理で躓く受験生たちが言っているのが、「公式の意味がわからない」ということです。最初に結論から述べますとこの悩みに陥っている受験生の方には、物理で登場する公式というのは数学においての公式とは違っていてこれまでの偉大な物理学者たちが実験を繰り返し観測した事実から導きだされたもの、またはそれを変形していくことで導きだされたものという認識を持ってほしいです。

 

言い換えると、「世界はこういうふうにできているんだな」といい意味であきらめて物理で登場する公式たちを受け入れてほしいのです。これは先人たちが編み出したサッカーや野球などのルールを受け入れるのと同じような感覚です。

 

さて、物理の法則や公式を受け入れたあなたが次にするべきことは、これらを丸暗記するのではなくこれらの法則や公式はどのような状況で使うことができるのか?ということです。

例えば、力学的エネルギー保存則は非保存力が仕事をしない場合にのみ成り立つ、ということや運動量保存則は物体系において外力がはたらかず内力がはたらく場合にのみ適用されるなどといったことです。ここからさらに、非保存力ってなんなのか?外力と内力ってなんなのか?というところまで学習していくことになります。

 

物理は他の科目に比べると問題を解くための道具が圧倒的に少ないですが、それらが使える場面というのをしっかりわかっていなければいつまでたっても物理の成績を向上させることができません。丸暗記をするのではなく、法則や公式の性質を理解し、問題演習を通じてその使い方を実践してきましょう。

 

今回から三回に分けて物理を勉強し始めから入試レベルに仕上げるまでの勉強について紹介していきます。今の自分のレベルがどこにあってどのような勉強が必要なのかを見極めつつ参考にしていただければと思います。

 

なにはともあれ基本的な参考書から

 

どんな勉強を始めるにしてもやはり基本的な事項を知って理解していかなければ進みません。ただ、物理はアレルギーがでないためにも初学者の受験生は参考書選びに慎重になる必要があります。よく河合出版の「物理のエッセンス」を最初の学習に持ってこようとする受験生がいますが、これは間違いです。次回以降でも紹介しますが、「物理のエッセンス」は高校物理の概念を理解するための参考書ではなく、高校物理の知識を受験物理に活かすために磨いていくための参考書だからです。

 

超基本の部分まで詳しく解説してくれている参考書を最初にやるべきなので、おススメとしては「宇宙一わかりやすい高校物理」や「漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本」があります。このシリーズにしようと決めたらそのシリーズを一種類極めましょう。複数の基本的な参考書を読み漁る必要はありません。

 

 

物理では公式や法則を理解することももちろん大事ですが、その運用方法の習得も欠かせません。これらのタイプの参考書で基礎をインプットしたら簡単な問題集でアウトプットしてやる必要があります。ここで自分のレベルに合わない問題集を選んでしまうと混乱してしまう可能性があるのでここでも参考書選びに慎重になる必要があります。

 

おススメとしては「物理入門問題精講」で公式や法則の理解と運用の方法習得に努めて、「物理基礎問題精講」にスムーズにステップアップするというルートがありますが、学校の方で「リードα物理基礎・物理」や「セミナー物理基礎・物理」を配布されている方はそれ1冊で入門から基礎までカバーされているので、その1冊をやりこみましょう。

使用するべき参考書がわかったところでそれらに取り組むときの注意点に話を移していきます。注意点は2点です。

 

①物理の演習をするときは特に単位に注意する

物理において大切なもののひとつが単位です。演習の時には答えの単位に気をつけるだけでなく、立式段階で単位同士の掛け算割り算も把握して求められているものの文字式が正しい単位を持っているかを確認するようにしましょう。そのためにはそれぞれの物理量の単位を正しく覚えておくことももちろん大切です。(というか当たり前です)

以下単位の掛け算の具体例です。

 

速さの単位はm/sで時間の単位はsだから

速さ×時間の掛け算を実行すると、単位同士の掛け算はm/s×s=mでこれは距離表すことになり、速さ×時間=距離と一致します。

 

これはごく簡単な例ですが、単位同士の掛け算を意識することで変な単位の答えが出ることを防げますし、それはすなわち文字計算でのミスをなくすことにつながります。基礎演習の段階から単位をチェックするクセを必ずつけておきましょう。

 

②演習の時はかならず図を自分で描く

時どき横着して問題に載っている図に矢印を書き込んだりする受験生がいますが、それでは図がごちゃごちゃになる可能性が高くミスを招きやすくなります。また、自分がどの物体に注目しているのかも曖昧になってしまうので問題で与えられている図に書き込むのはやめましょう。

 

演習時は少々面倒でも自分の手で図を大きめに描き、自分がどの物体に注目しているのか、その物体と接している物体は何でどんな力を受けているのかを考えるようにしましょう。これは主に力学での話ですが、他の分野でも状況を理解するために自分で図を描くことは大切です。普段からしていないことをいきりなり試験会場で行うのは無理なので、普段から図を描くようにしましょう。

 

 

 

次回は基礎から標準レベルへステップアップしていルート紹介していきます。是非ご覧ください!