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【私立大学対策シリーズ①】慶應義塾大学商学部【英語】

この記事の対象:慶應義塾大学商学部志望の受験生

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私立大学対策シリーズの第一弾は慶應義塾大学です。私立大学特有の学部ごとに問題が異なるという難点はありますが、それぞれの学部のそれぞれの科目について問題傾向とその対策のための勉強方法を紹介していきます。

 

 

慶應義塾大学商学部英語の問題傾向

 

どの大問も記号または単語で答えさせるような問題で構成されており、英作文や長文読解における和訳・説明の記述問題はありません。ですので、かなり問題の幅が狭まっており対策しやすい内容になっています。問題傾向は以下の通りです。

第一問~第三問:長文読解をさせて空欄補充問題や下線部に関する問題+要約を選ばせる問題

第四問:文法問題

第五問:単語空欄補充問題

第六問:短い文章の要約を選択する問題

第七問、(第八問):形を変えて単語を書かせる空欄補充問題

 

①第一問~第三問の対策

 

長文の中に空欄や下線部がちりばめられている典型的な長文読解問題です。

 

最初から本文を読み始めるのではなく、まずは設問を把握しておきましょう。ここで把握するのは下線部に関する問題です。選択肢まで読む必要はありません。それぞれについて「何を問われているのか」を簡単に把握して、下線部付近にメモするようにしましょう。英語が詰まっている場所に書くと見にくくなるので→でつなぐなどして本文の横の余白にメモしておきましょう。

 

空欄補充問題は本文を読んでいってそこに行きついたら設問を解くようにしましょう。

要約問題の有無を確認して要約問題があればそれはいったん放置しましょう。下線部についての問題ではないからと言って要約問題とは限らないのでここで一応内容を確認しておく必要があります。

 

さて、設問把握が終わればいよいよ本文を読んでいきます。それぞれの下線部に関するメモを頼りに、解答にあたる部分を探すという目的意識をもって読み進めていき、空欄補充や下線部に行きつくたびに問題を解いていきましょう。

 

空欄補充問題は前後の語の関係や文脈から判断して解くことになるので空欄前後は注意して読みましょう。選択肢の選び方としては選択肢に含まれている単語の意味がそれぞれ全く異なるものなので、念のため消去法で解いていきましょう。

ここで出てくる単語は標準的なものが多いので市販の単語帳で言うと「シスタン」レベルを完璧にしておけば選択肢の単語の意味は難なくわかるでしょう。

下線部問題も前後に答えにあたる箇所が下線部付近に隠れています。下線部まで読んで設問を解きに行って、下線部までの英文からは解答を得られそうになければ下線部の後に解答にあたる部分がないかを意識して本文読みを再開しましょう。そこで解答の箇所が出てきたらその時点で該当する設問に解答しましょう。

 

空欄補充問題と下線部問題が終われば、要約問題または下線部の指定がない説明問題です。要約問題ならば消去法で解いていき、そうでないなら本文の最後の方の箇所を題材にしている問題なので最後の段落に注目して解くようにしましょう。

要約問題の選択肢は似通ったものがないので、消去法で解いていけば間違えることはほとんどないでしょう。早とちりだけ気を付けてください。

 

②第四問の対策(年度によって第四問と第五問の内容は前後しています。)

 

特にクセのない文法問題が出題されます。こちらの対策は単純で、Next StageやVintageなどの網羅性の高い文法問題集を完璧にしておくだけで合格点が取れるようになっています。受験日まで何回も周回して頭に入れていきましょう。

 

③第五問の対策(年度によって第四問と第五問の内容は前後しています。)

 

単語空欄補充問題ですが、かなりの難易度です。扱われている英文のレベルも第一問~第三問の英文より一段階上ですし、選択肢で与えられている単語のレベルも高めです。

 

これらの問題に正答するためには単語帳のレベルでいうと「鉄壁」ぐらい網羅性が高くレベルも高い単語帳の内容を頭に入れておく必要もありますが、ここは他の科目の勉強時間と相談してそのレベルの単語帳をやるのかどうかを決めていきましょう。

入試で勝負しなければいけない科目はなにも英語だけではありませんので、他の科目に穴があればそちらを埋めることを優先しましょう。

 

「鉄壁」レベルまで到達できず、この大問の問題に自信をもって答えることができない場合は、前後の文脈とあるだけの知識による消去法で解答を選びましょう。それでもわかなければあきらめて大丈夫です。知らないものを捻り出すことはできないので他の問題に解答時間を割きましょう。試験中でも最大点数を狙える動きをすることが大切です。

 

④第七問、(第八問)の対策

 

原形の動詞が与えられていて、それを本文の時制や主語に合わせて変形させ答えさせる問題や動詞を名詞形に変形させて答えさせる問題が出題されます。

前者のような問題は「文法力」+「単語力」が求められています。第五問とは違い単語のレベルは標準的なものなので意味自体は「シスタン」レベルを完璧にしておけば対処できます。この問題で大事なのはむしろ文法面で、これは「主語はなんなのか」「時制はどうなっているか」に着目しながら慎重に変形させましょう。ここの文法的知識に関しては②で述べたような文法問題集1冊の内容を理解して頭に入れておけば問題ないでしょう。

 

さて、後者の「動詞を名詞形に変形させて答えさせる問題」ですが、これは普段から動詞を見た時にその名詞形はなんなのか?ということを意識して学習することが点数につながってきます。かなり特殊な対策ではありますが、この問題のための専用ノートを作成し、まとめを作っておくという勉強方法が有効になってきます。コツコツストックを増やしていきましょう。

 

名詞形がわからない!というような動詞が出てきても、動詞の名詞化の典型例をおさえておくことで解答できる場合があるのでそちらについて以下で紹介しておきます。

 

1.「~ance」「~ence」を動詞につける。

「appear」→「appearance」

「resist」→「resistance」

2.「~ment」を動詞につける。

「assign」→「assignment」

「enjoy」→「enjoyment」

3.「~tion」「~sion」をつける。

「decide」→「decision」

「integrate」→「integration」