読書感想文が苦手でも大丈夫！国語の「楽しさ」を発見できる意外なアプローチ3選

1.はじめに：読書感想文が苦手なあなたへ

「読書感想文」と聞くと、どんなイメージをお持ちでしょうか？
「本を読むのは好きだけど、感想文って何を書けば
いいかわからない…」「原稿用紙を前にすると、
時間だけが過ぎていく…」そんな風に感じている方は、
実は少なくありません。毎年、多くの小学生が、
そしてかつて小学生だった大人たちも、同じ悩みを抱えてきました。

しかし、AIの登場により、読書感想文に対する考え方が
変わりつつあります。AIは、物語のあらすじや登場人物の
関係性を完璧に説明できます。まるで、料理のレシピを
すべて暗記している物知り博士のようです。

しかし、AIには、**「君だけの『おいしい！』」**を語る
ことはできません。AIが書くのは、誰もが知っている正論。
一方で、あなたが書くのは、あなた自身の心が動いた瞬間の、
具体的な情景や、あなた自身の言葉です。

この「自分だけの言葉で、深く考える力」こそ、
AI時代だからこそ、ますます価値が高まるもの。
この記事では、読書感想文という、最高のトレーニングを
通して、国語の「楽しさ」を発見できる意外な
アプローチを3つご紹介します。

2.アプローチ1：物語の世界に「登場人物」として飛び込む

読書感想文が苦手だと感じる理由の一つに、
「感想をどう書けばいいかわからない」ということが
あるかもしれません。しかし、物語をただ読むだけでなく、
まるで自分がその物語の登場人物になったかのように
体験してみると、自然と感情が動き、感想が生まれて
くることがあります。

例えば、物語の主人公になりきって、その人物の立場や
気持ちになって考えてみましょう。

主人公の「なぜ？」を深掘りする:
- 主人公はなぜこのような行動をとったのだろう？
- もし自分が同じ状況だったら、どう感じるだろう？
感情移入してみる:
- 主人公の喜びや悲しみを、自分のことのように感じてみる。
- 共感できる点、あるいは共感できない点を探してみる。

このように、登場人物の視点に立つことで、物語への理解が
深まり、自分自身の言葉で感想を表現する糸口が見つかるはずです。面接官に響く挫折経験の伝え方や基本構成（大学受験）

3.アプローチ2：言葉の「宝探し」で語彙力を面白く増やす

読書感想文が苦手な方の中には、「どんな言葉を使えば
いいのか分からない」「語彙力が足りないのでは」と
感じている方もいらっしゃるかもしれません。そこで、
物語を「言葉の宝探し」に見立てて、楽しみながら
語彙力を増やしてみませんか。

物語には、作者が選び抜いた魅力的な言葉がたくさん
隠されています。普段あまり目にしない表現や、
知らなかった意味を持つ言葉を見つけ出すのは、
まるで宝探しのようなワクワク感があります。

例えば、以下のような「宝物」を見つけてみましょう。

見つけた言葉	意味	使ってみる
例：「絢爛」	きらびやかで美しいさま	「月明かりに照らされた城は絢爛だった」
例：「風情」	その土地ならではの趣や味わい	「古い町並みには独特の風情があった」

このように、物語の中から気になる言葉を拾い集め、
その意味を調べてみることで、自然と語彙力は豊かに
なっていきます。さらに、拾った言葉を自分の言葉で
説明してみたり、感想文の中で実際に使ってみたりすることで、
より深く言葉を理解し、表現の幅を広げることができるでしょう。

4.アプローチ3：物語を「仕掛け」として捉え、構造を解き明かす

物語を単なる出来事の羅列として読むのではなく、
「仕掛け」として捉えると、国語の新たな面白さが見えてきます。
まるで緻密に設計されたパズルのように、物語は
様々な要素が組み合わさって成り立っています。

登場人物の行動や心理描写、伏線の張り方、そして
読者の感情を揺さぶる展開の仕掛けなど、作者が意図した
「仕掛け」を解き明かすことで、物語の奥深さをより
一層味わうことができるのです。

仕掛けの例	説明
伏線と回収	物語の序盤に散りばめられたヒントが、終盤で意味を持つように仕掛けられている。
どんでん返し	予想外の展開で読者を驚かせる仕掛け。
象徴的な表現	特定の言葉や物が、登場人物の心情や物語のテーマを象徴している。

これらの「仕掛け」に気づき、その仕組みを理解しようと
努めることで、読解力はもちろん、作者の意図を
読み解く力も養われます。物語の構造を解き明かす作業は、
まるで探偵になったかのようなワクワク感を
与えてくれるでしょう。

5.まとめ：国語の楽しさは、あなたの「興味」から始まる

これまで、読書感想文が苦手な方でも国語の楽しさを
発見できる3つのアプローチをご紹介しました。
物語に登場人物として入り込む、言葉の宝探しで
語彙を増やす、物語の構造を解き明かす、といった
方法を通じて、国語が単なる「勉強」ではなく、
探求心や創造性を刺激する活動であることを感じて
いただけたのではないでしょうか。

国語の授業開きで大切にしたいのは、「ことばに親しむ力」
「友達とのつながり」「自己表現への意欲」の3つです。
これらの力を育む活動は、みなさん一人ひとりの
「好き」や「興味」から始まります。例えば、
以下のような活動は、みなさんの興味を引くきっかけとなるでしょう。

活動例	ねらい
「すきな言葉」さがそう	言葉の面白さ、豊かさに気づく
あいさつビンゴ	言葉の温かさ、場に応じた使い分け
絵を見てお話づくり	想像力、表現力、教科書への興味喚起