1. はじめに
英語は、大学受験で大きな比重を占める科目の一つです。多くの大学が受験科目に英語を採用しているだけでなく、配点も高いため、英語力を高めることは合格の鍵を握ります。しかし、どの参考書を使ってどのように勉強すればいいのか悩む受験生も多いでしょう。本記事では、英語のおすすめ参考書を段階的に紹介し、それぞれの使い方や効果的な勉強方法を解説します。自分に合った参考書を見つけ、計画的に学習することで、英語力をしっかりと伸ばしましょう。
2. 英語学習の基本的な進め方
英語学習は、主に以下の5つの分野に分けられます:
- 単語
- 文法
- 長文読解
- リスニング
- 英作文
これらの分野をバランスよく学習し、苦手な分野があれば重点的に取り組むことが大切です。たとえば、単語と文法は基礎力の土台であり、これがしっかりしていないと長文やリスニングも理解できません。まずは基礎力をつけ、次第に応用へと進むステップアップ方式で学習を進めましょう。
3. おすすめ参考書の紹介と使い方
(1) 単語帳編
単語力は、英語力の土台です。以下におすすめの単語帳を紹介し、それぞれの使い方を解説します。
- 『ターゲット1900』
頻出単語が効率よくまとまっており、覚えやすいのが特徴です。1日に50~100個ずつ覚え、週末に暗記チェックを兼ねた復習を行うと効果的です。また、通学時間などの隙間時間に見返す習慣をつけると、定着が進みます。 - 『システム英単語』
単語が文脈に基づいて覚えられるのが特徴です。セクションごとにまとまっており、レベルに応じてステップアップできるため、初学者にもおすすめです。まずは単語暗記に専念し、その後例文などでその単語の使い方なども学習することで、実践的な理解が深まります。
学習時期
単語帳は、高校1~2年生のうちに基礎固めとして取り組みましょう。高校3年生では、既習単語の復習や新たに覚える単語を整理する時期とし、過去問の英文を通じて自然と定着させるような学習が理想的です。
(2) 文法書編
文法の知識は、長文読解や英作文でも役立ちます。以下におすすめの文法書とその効果的な使い方を紹介します。
- 『Next Stage英文法・語法問題』
問題を解きながら文法を身につけるスタイルの参考書です。問題を解き進めていきながら、間違えた問題には印をつけ、後日復習すると良いでしょう。特に、正解・不正解に問わず、なぜその答えになるかの根拠があっているかどうかの確認を解説で行うことが重要です。 - 『Forest 英文法』や『総合英語 Evergreen』
これらの文法書は、丁寧な解説が特徴で、特に文法が苦手な方におすすめです。英文法問題集などの解説で理解が及ばない場合に、該当部分の文法解説を読み込み、理解を深めるという使い方が良いでしょう。
学習時期
文法の基礎学習は高校1~2年生のうちに済ませ、高校3年生では実践的な問題を解き、知識の定着を図ります。
(3) 長文読解編
長文読解力は、模試や本番での得点力に直結します。以下の参考書を使って練習しましょう。
- 『やっておきたい英語長文』シリーズ
レベル別に分かれているため、自分の実力に合わせたものから始められます。解いた後は解説を読み込み、訳出の確認と要約を行うとさらに理解が深まります。 - 『英語長文ポラリス』
この参考書もレベル別に分かれている参考書です。解説が手厚いのが特徴ですので、だた解いて終わるだけではなく、訳出や構造理解はできているのか、解答プロセスは適切に踏めているのか、という部分の確認と復習を行うことがポイントです。
学習時期
長文読解は、高校2年生の後半から始め、高校3年生では毎週1~2題ペースで演習を進め、過去問対策に移行するのが理想的です。
(4) リスニング編
リスニング力は、特にセンター試験や共通テストで必要になります。以下の参考書と学習方法で鍛えましょう。
- 『速読英熟語』や『速読速聴・英単語』
これらの参考書は、英文と音声がセットになっており、リスニングと読解を同時に鍛えられます。毎日数分間、音読やシャドーイングを行い、耳を英語に慣らしましょう。 - 過去問演習
実際の試験形式でリスニングを行い、時間配分や聞き取りのポイントを掴みましょう。
学習時期
リスニングは、高校2年生から始め、高校3年生では毎日少しずつ続けるのがポイントです。
(5) 英作文編
英作文は、多くの大学で出題されるため、書く力も必要です。
- 『英作文のトレーニング』
文章構成や表現の練習ができる参考書です。まずは基本の型を学び、その後例題を参考に書き進めるとスムーズです。頻出のテーマについて短文を書く練習を積みましょう。 - 過去問の活用
実際の出題形式での練習が重要です。時間を計って解答することで、本番の感覚を掴めます。
学習時期
英作文は、高校3年生で本格的に対策を始めます。添削を依頼できる場合は積極的に活用し、表現力を磨きましょう。
4. 効果的な学習プランの提案
学習スケジュールは、以下のように段階的に進めると効果的です。
- 基礎期(高校1~2年生)
単語と文法の基礎力を固める時期です。単語帳を毎日、文法問題集を週3~4回進め、隙間時間に繰り返し復習します。 - 応用期(高校2年生後半~高校3年生)
長文読解とリスニングを強化し、英文の読み解き方やリスニングの習慣をつけます。文法や単語は引き続き復習しながら、長文に触れる機会を増やしましょう。 - 仕上げ期(高校3年生の後半)
過去問演習を行い、弱点を補強します。長文、リスニング、英作文を重点的に取り組み、本番を意識した演習を行いましょう。
5. まとめとアドバイス
受験英語は、継続的な学習が成功の鍵です。計画を立てて実行し、わからない箇所は参考書の解説や先生に質問するなどして克服しましょう。また、計画倒れを防ぐためには、短期間で達成可能な目標を設定し、小さな成功を積み重ねることが重要です。英語の参考書を上手に使い、合格に向けた確かな一歩を踏み出してください。