この記事では高校数学の参考書「青チャート」を効率よく使用し、数学力を大幅にUPさせるための勉強法を徹底解説しています。
目次
〇青チャートってどんな参考書?
〇青チャートが優れている点
〇受かる受験生の青チャートの使い方
Step.1:例題は書いて解かない
Step.2:練習問題で典型問題の解法を身に付ける
Step.3:3周解いて無意識に解法が浮かぶようにする
Step.4:Exerciseはレベル③まで解けたらOK
〇まとめ
〇青チャートってどんな参考書?
青チャートとは、数研出版から出ている高校数学の網羅系参考書です。「基本例題」「演習例題」「重要例題」の3種類の例題と練習問題、そしてExerciseや章末問題といった入試問題が掲載されており、進学校でも広く取り入れられています。
青の他にも白・黄色・赤など様々な色のチャートがありますが、今回はこの青チャートについて解説しています。
〇青チャートが優れている点
青チャートが優れている点は何と言ってもその網羅性です。カバーしているレベルの範囲は数学の基礎から旧帝を除く難関校までとなっており、応用問題や入試の「解法テクニック」までカバーされている参考書です。
これ1冊を極めれば安心!とまで思えるようなこの網羅度が何よりものメリットですが、これが逆にデメリットにもなり得ることも頭に入れておきましょう。
ⅠA・ⅡB・Ⅲの掲載問題数はそれぞれ950題・1100題・850題を超えており、全て解こうとすると、文系なら2,000題以上を、理系なら3,000題以上を解かなければなりません。
なので、入試まで時間があまり無かったり、この量だと多くて挫折してしまうという人は基礎問題精講を周回する方が効果があるので気をつけましょう。
〇受かる受験生の青チャートの使い方
受かる受験生が行っている、効果的な青チャートの使い方をステップ立ててお伝えします。
Step.1:例題は書いて解かない
前述の通り、青チャートの問題掲載数は非常に多いです。そのため例題から全て解いているとかなりの時間を要します。
さらに、青チャートを使用する目的は頻出問題の解法暗記とその定着が主なので、例題は書かずに頭で考え、その下の解答解説を読んで解法を理解・暗記するに留めるのがベストです。『解法を学ぶ』という意識で取り組んでみてください。
ただし、ここで言う暗記とは英単語や社会の用語暗記のようなものではなく、「問題を見たらパッと解法が浮かぶようにする」という意味での暗記になりますので勘違いしないようにしてください。
Step.2:練習問題で典型問題の解法を身に付ける
例題で解法を理解・暗記した後はページ下の練習問題で解法を身に付ける練習をします。例題で学んだ解法を使って、その類題を解くことができるのか試してみましょう。
そして、解いた後は問題の横に〇・✕の印をつけましょう。正答できた問題には〇を、正答できなかった問題には✕を付け、バツが付いた問題は再度解法を確認します。さらに、その日の夜と翌朝にも見直すことで定着度合いがUPします。
Step.3:3周解いて無意識に解法が浮かぶようにする
Step.1と2を繰り返し、その章の例題と練習問題を全て終えたら2周目に取り組みます。2周目に関しては、〇の付いている練習問題はノーヒントで(例題に目を通さずに)解いてみましょう。1周目に身に付けた解法がきちんと定着できているかチェックするためです。
2周目でも詰まりなく解けたなら、その問題の解法はもう習得したとみなして1周目に書いた〇を塗りつぶしましょう。
そして、✕の付いている問題は再度例題の解法を理解・暗記してから練習問題に取り組みます。前回どうして間違えたのか?ここの予めメモしておけると良い復習になるでしょう。2周目で正答できたのなら✕の横に〇を付け、また間違えてしまった場合は✕の横にもう1つ✕を付けましょう。
もちろん、その場合は復習も忘れずに行います。2回連続で間違えたということはそもそも解法の意味や着眼点を理解していない可能性が高いので、例題から解きなおしたり、先生や友達に質問するのも効果的です。
これで2周目は終了です。次は3周目。
3周目は、2回目で●(塗りつぶした〇)が付いている問題は既に習得済みということで飛ばして構いません。それ以外の〇✕・✕✕が付いている練習問題のみ取り組んでいきましょう。
〇✕が付いている問題をノーヒントで正答できたなら〇を塗りつぶして●✕にし、その問題は習得済みとみなします。✕✕が付いている問題を正答できたなら〇✕✕とし、3周目は終了です。
3周目終了時点で●の割合が80%を超えていれば合格ラインです。その章のほとんどの問題で、解法が無意識に浮かぶようになっているでしょう。こうなればその単元はクリアだと考えて、次の章に進みましょう。
●となっていない練習問題は4周目に入っても良いですが、あまり深追いしても効率が悪いので、時間を空けてからの演習がオススメです。
Step.4:Exerciseはレベル③まで解けたらOK
入試レベルの問題が載っているExerciseは、正直やってもやらなくてもどっちでも大丈夫です。「他の入試問題集でやれば良いよ」という意見も多いのでこれは必須ではありません。
ただ、他の入試問題集なら単元ごとの括りでしか入試問題に取り組めませんが、青チャートならもっと細かく内容を絞って入試問題に取り組めます。
青チャートは単元ごとに章が分かれていますが、その中でもさらに節に別れています。そして節ごとにExerciseがあるので、ある程度どの解法を使って解くのかが予測できる状態で入試問題に取り組めるようになっています。
ですので、「いきなり入試問題集はハードルが高い!」と感じる人にはこのExerciseは有効でしょう。細かく段階を踏んで、数学力をUPさせることができます。
ただし、レベル④と⑤はかなり難しいので解くとしてもレベル③までで構いません。
※問題番号の左に記載されている、〇で囲まれた数字がレベルを表しています。
レベル③まで解けるようになっていれば、その単元の力はかなり付いたと言って良いでしょう。
〇まとめ
以上が、受かる受験生の青チャートの使い方になります。
あくまで青チャートは頻出問題の解法定着用の参考書として取り組むことが大切です。メリットである膨大な網羅度が逆にデメリットになってしまわないよう、効率重視で解法を身に付けていきましょう。
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この記事を書いた人
吉村暢浩京都大学工学部卒
2018年、京都大学工学部を卒業、同大学大学院に進学。2019年に京都大学大学院を中退し、受験コンサルティング事業「ポラリスアカデミア」を立ち上げる。2021年、株式会社ポラリスを設立。社会で勝ち抜くために必要な問題解決能力を大学受験を通じて身に着ける独自の指導を行っている。