この記事では物理の共通テスト対策について解説しています!
目次
共通テスト物理の配点
共通テスト物理の解答時間
共通テスト物理対策
- 大問構成や問題数
- 高得点をとるために必要な力
- どの大問から解いても大丈夫
- 参考書、問題集
まとめ
共通テスト物理の配点
共通テスト物理の配点は100点で、センター試験から変わりありません。
大問ごとの配点は以下のようになっています。
2023年度共通テスト
・第1問…25点
・第2問…25点
・第3問…25点
・第4問…25点
2022年度共通テスト
・第1問…25点
・第2問…25点
・第3問…25点
・第4問…25点
大問は4問で、それぞれ均等に配点されていることが分かりますね。
そのため、高得点をとる為には全範囲の幅広い知識が必要になります。
共通テスト物理の解答時間
共通テスト物理の解答時間は60分で、こちらも例年変化はありません。
各大問の難易度や得意不得意によっても変化しますが、平均して1問に使える時間は15分ほどになると言えるでしょう。
共通テスト物理対策
1:大問構成や問題数
まず、対策をするにあたって大問構成や問題数を分析してみましょう。
2023年度の共通テスト物理の大問構成と問題数は以下のようになっています。
続いて、2022年度を見てみましょう。
第1問の小問集合では、力のモーメントのつり合い、熱サイクルのエネルギー収支、運動量保存則とエネルギー保存則の成立条件、一様磁場中の荷電粒子の円運動、光電効果の仕事関数と限界振動数、といった入試物理においては比較的典型的な問題が出題されています。
第1問から第4問のすべての問題が必答問題で、先ほど説明したように物理の全範囲から広く出題されています。
出題傾向は例年ほぼ変わらず、「物理的に誤った仮定」を実験的に反証する問題などの出題も見られます。
解答選択肢の数が少ないこともあり、明らかに誤った選択肢を先に消去することで正答を導ける場合もあります。
しかし、2023年度入試の共通テスト物理は、共通テストが始まって以来、最も多い文章量、考察量でした。そのため、制限時間内にしっかりと考察することに苦戦する受験生がとても多かったのが特徴です。
2:ついついやってしまいがちなNG勉強法から脱却する
「物理の勉強をどれだけやっても点数が上がらない…」
「問題が全然解けないからやる気がでない」
このように、物理に対して苦手意識をもっている方はとても多いです。
実際に、「物理は好きですか?」という質問をしても「はい!」と答える方はとても少ないです。
しかし、物理は他の教科に比べて覚えておかなければならない知識はとても少ないので、公式などを丁寧に理解して短期間の勉強で共通テスト9割とれるようになった受験生もいるのです!
では、物理で高得点がとれる人とそうでない人との違いはなんでしょうか?
それは結論、「点数が上がらない人は間違った勉強の進め方をしている」ということです。
間違った勉強の進め方は具体的には、
①単位や文字を理解していない
②公式を暗記してしまっている
ということです。
それぞれについてもう少し詳しく解説していきます。
①単位や文字を理解していない
物理で出てくる単位や文字を正確に理解していますか?
物理が苦手な人は、勉強を進めるたびに登場するたくさんの単位や文字に混乱し、しっかりと理解することから目を背けてしまっています。したがって、実際に問題に出てくる文字や単位が何を表しているのかが分からず、出題されている場面の意味すら理解できなくなってしまうのです。
②公式を暗記してしまっている
物理はインプットする知識は少なく、理解した公式をどれだけ問題にあてはめて解いていく事ができるかが勝負になります。
公式を使いこなすためには、公式の意味をしっかりと理解できていなければいけません。
しかし、単位や文字を理解していても、「公式を暗記するだけ」にとどまってしまう方もとても多いです。
これでは、公式の使い方が理解できないため、問題を解いていても「その問題でどの公式を使えばいいのか?」が分からなくなってしまいます。
せっかく覚えた公式も使えなかったら意味がありませんよね。
①②のような学習の進め方をしてしまっている方は、今すぐにでも改善しなければいけません。
このような状態から脱却する為に、
・図やグラフを書いてみて、物理現象の表現法を磨く!
という方法を実践してみましょう。
具体的には、
物理量を変化させると結果はどう変わるかを吟味する→グラフを描いてみる→物理用語の定義について教科書で確認する
といった方法があります。
数式による表現、作図による表現、日本語による表現の3つが伴うことで物理現象を深く理解することができます。
ここで、単位や文字、公式を整理して理解できるようになるために、「常に数値と一緒に単位をかく」ということを徹底しましょう。
図やグラフにも、常に単位をかくことで、実際にエネルギーや力がどのように作用していてどういった関係性になっているのかを把握することができます。
3:物理現象をイメージして、日本語で表せるようにする
物理は、大きく分けて「力学・波動・熱力学・電磁気・原子」の5つの分野があります。
大問構成を見ると分かるように、共通テストではどの分野もまんべんなく出題されています。
また、物理は全ての分野で原理原則を重視し、それらを土台にしてさまざまな現象に応用していく教科です。
そのため、物理現象をイメージする力がつくと「この問題は何を表しているのか」「何を求めているのか」が分かるようになり、インプットした原理原則を引き出しやすくなるのです。
では、物理現象をイメージする力をつけるためには、どのようなことをすればよいのでしょうか?
それは、物理の知識をインプットするときに、物理量自体がもつ意味を自分なりの日本語で表現することが良いでしょう。
例えば、「質量は物体の運動の変化のしにくさを表している」や「屈折率は波の進みにくさを表している」などの言葉です。
これらのように言葉で表現しながら、物理現象を図と結び付けて頭に刷り込むとさらに良いです。
「屈折率」などの用語が出てきた時に、自然と「言葉」「図」とが関連付けられてその用語が何を表しているのかをイメージすることができるようになります。
日本語に表す際には、
・友だちや家族に説明してみる
・ホワイトボードなどを使って図をかきながら授業を行っているように解説してみる
などの方法もオススメです。
「説明する」ということは、「理解したつもり」から脱却するのに最も効果的な方法です!
物理量を日本語で表し、物理現象を説明できるように勉強してみましょう!
4:参考書、問題集
共通テスト物理対策でオススメの参考書、問題集は以下の通りです。
まとめ
以上が、共通テスト物理の傾向と対策になります。
参考書と問題集を有効活用し、過去の出題傾向を見ながら効率良く勉強することが高得点の鍵となります。
共通テストで物理を選択する受験生は、この記事を参考にしてみてくださいね!
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この記事を書いた人
吉村暢浩京都大学工学部卒業
2018年、京都大学工学部を卒業、同大学大学院に進学。2019年に京都大学大学院を退学し、受験コンサルティング事業「ポラリスアカデミア」を立ち上げる。2021年、株式会社ポラリスを設立。社会で勝ち抜くために必要な問題解決能力を大学受験を通じて身に付ける独自の指導を行っている。