大学受験コラム

自己PRが苦手でも大丈夫!大学受験で好印象を与えるコツとは

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自己PRは大学受験の合否を左右する重要な要素のひとつです。
しかし、「アピールできるような特別な経験がない」「どんな内容が評価されるのかわからない」と悩む受験生も多いでしょう。

本記事では、自己PRが苦手な人でも伝わる文章が書けるようになる5つのコツを中心に、具体例や注意点、よくある悩みへのアドバイスを含めて解説します。
総合型選抜や学校推薦型選抜を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

大学受験で「自己紹介」と「自己PR」は別物!

大学受験で「自己紹介」と「自己PR」は別物!

自己PRを書く前に、まず押さえておきたいのが「自己紹介」と「自己PR」の違いです。
混同してしまうと、アピールが曖昧になり評価に影響することも。

本章では、以下3つの視点から自己PRの基本を解説します。

  • 自己PRと自己紹介の違い
  • 混同しやすい理由とリスク
  • 大学側が自己PRに期待していることとは

自己PRと自己紹介の違い

自己紹介は自分の基本的な情報、たとえば氏名・出身校・趣味などを簡潔に伝えるものです。
一方で自己PRは、自分の強みや能力・経験などを具体的に示し、それが志望する大学の学部・学科でどのように活かせるのかをアピールするものです。

単に情報を伝えるだけでなく、「だから私は貴学にとって必要な人材です」というメッセージを伝えることが重要です。

混同しやすい理由とリスク

自己紹介と自己PRは、ともに「自分について語る」という点では似ています。

そのため、冒頭で自己紹介をしたまま自己PRの内容に入らず、表面的な情報だけで終わってしまうケースもあります。
これでは「自己理解が浅い」「目的がわかっていない」と評価されかねません。

違いを意識することが、説得力のある自己PRにつながります。

大学側が自己PRに期待していることとは 

大学が自己PRに期待していることとは、単なる能力や過去の実績のアピールだけではありません。
自分の強みをどのように社会や学問に活かしていきたいかという「未来への視点」を見ています。

また、主体性や課題解決力、協働力など、アドミッション・ポリシーに合った人物像が読み取れるかも重要です。
自己PRを通じて、大学側は受験生の潜在的な能力や可能性を見極めようとしています。

基本構成を押さえよう!読みやすくて伝わる自己PRの型(大学受験)

基本構成を押さえよう!読みやすくて伝わる自己PRの型(大学受験)

自己PR文を上手に書くには、ただ思いつくままに書くのではなく、一定の型に沿って構成するのがコツです。

本章では、わかりやすく伝えられるPREP法をベースに、基本構成とそれぞれの要素で気を付けたいポイントを紹介します。
「何から書けば良いのかわからない」という場合でも、型に沿って組み立てることで効果的な文章になるのでおすすめです。

自己PRの型1.文章構成の基本は「PREP法」

PREP法は、Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(再結論)の順に文章を構成する方法で、主張を明確にして説得力を高める効果があります。

まず自分の強みをはっきり伝え、その理由と実例を補足し、最後にもう一度強みを強調することで、読み手に印象が残りやすいです。
読みやすく論理的な文章は、より強く相手に届くでしょう。

自己PRの型2.強みを一言で伝える!冒頭のインパクトが鍵

最初の一文は、読み手に人物像を印象づける重要なポイントです。

「私は責任感を持って最後までやり抜く力があります」のように、強みを言い切ることが大切です。
抽象的な言葉や曖昧な表現は避け、自信を持って述べましょう。

冒頭にインパクトのある結論をもってくることで、その後の具体的なエピソードへの興味を引き出し、耳を傾けてもらいやすくなります。

自己PRの型3.強みを裏付ける具体的なエピソードを盛り込む

次に、その強みがどのような場面で発揮されたのかを具体的に説明します。
部活動、委員会活動、学校行事など、日常の中で努力した経験や成果を紹介すると説得力が増します。

エピソードは「なぜその行動をしたのか」「どんな工夫をしたのか」など、背景まで伝えることがポイント。
期間や成果などは数字で明確に示すと、より説得力が増すのでおすすめです。

自己PRの型4.学びや成長で人柄を伝える

エピソードの中では「何を学んだか」「どう成長したか」を語ると、読み手にあなたの価値観や人柄が伝わります。
失敗から得た教訓や、壁を乗り越えた経験なども大切な要素です。

単にできたことを並べるのではなく、自分なりの解釈や気づきを付け加えましょう。
学びや成長を伝えることで、あなたが過去の経験を未来に活かせる人物だとアピールできます。

自己PRの型5.志望学部や将来のビジョンと結びつけて締める

最後に、自分の強みが「大学でどう活きるのか」「志望学部とどう関係しているか」を明確にしてください。
「この強みを生かして、○○学部で●●の研究に取り組みたいです」といった形で締めくくると、自己PR全体に一貫性が生まれ、評価に繋がります。

大学のアドミッション・ポリシーとも照らし合わせながら、自分の学びたい理由や将来像とつなげ、積極性と将来性を強調しましょう。

【志望分野別・強み別】すぐ使える!大学受験の自己PR具体例&ポイント

【志望分野別・強み別】すぐ使える!大学受験の自己PR具体例&ポイント

どのような強みをアピールするか、また志望学部によっても自己PRの書き方は異なります。
本章では、分野別・強み別にすぐ使える自己PRの例文とポイントを紹介します。

  • 分野①教育学部志望:人との関わり・支援経験を軸にする
  • 分野②理系学部志望:探究心・実験経験を活かす
  • 強み①リーダーシップを伝えたい
  • 強み②協調性やコミュニケーション力を伝えたい

自分の志望や長所に近いものを参考に、自分の経験や強みに合わせてアレンジしてみてください。

分野①教育学部志望:人との関わり・支援経験を軸にする

【例】
私の強みは、人と深く関わり、相手の成長を支援することに喜びを感じられる点です。高校時代のボランティアサークルでの学習支援活動では、子供たちの個性や理解度に合わせた教え方を工夫し、笑顔を見ることに大きなやりがいを感じました。生徒会活動では、多様な意見を持つ仲間と協力し、目標達成の喜びと互いに支え合うことの重要性を学びました。

これらの経験から、相手の立場に立って考える力、粘り強く課題に取り組む力、そして人との関わりを大切にする姿勢を培ってきました。教育学部ではこれらの力を生かし、子供たちの可能性を最大限に引き出す教員を目指したいと考えています。貴学の「主体的な学び」を重視する教育理念に共感し、多様な学びを通して、子供たちの成長を温かく見守り、人材育成に貢献したいです。

ポイント
・一方的な支援ではなく、相手に応じた対応ができる視点で
・教員としての将来のビジョンを明確にする

分野②理系学部志望:探究心・実験経験を活かす

【例】
私は幼い頃から自然科学に強い興味を持ち、図鑑や科学番組に夢中でした。高校の理科部では、実験や環境調査に積極的に取り組み、仮説検証のプロセスに夢中になりました。特に、光合成の実験では、条件を変えながら成長速度を観察・分析し、知識と現実の結びつきを深く理解しました。この経験を通して、論理的思考力と客観的な分析能力を養いました。

貴学の理系学部は、最先端の研究環境が整っており、私の探究心をさらに深く追求できると確信しています。実験経験で培った粘り強さと挑戦心を生かし、将来は科学技術の発展に貢献できる研究者を目指します。

ポイント
・探求心の原点や興味の対象・実験内容を述べる
・大学の専門分野についてより詳しく書くと効果的

強み①リーダーシップを伝えたい

【例】
目標達成に向け、周囲を巻き込みチームを牽引するリーダーシップが私の強みです。サッカー部キャプテンとして、課題分析から戦略立案まで主体的に取り組み、部員一人ひとりの強みを活かすことでチームのモチベーション向上に貢献しました。成績低迷期には個別面談で課題を把握し、練習や戦術を見直すことで地区大会上位進出を果たしました。この経験から、困難な状況でも解決策を探り、仲間を鼓舞する重要性を学びました。

大学では、貴学の○○学科において、指導力に関する理論と実践を深く学び、多様なバックグラウンドを持つ学生との協働を通して、さらにその能力を磨きたいと考えています。 将来的には、培ったリーダーシップと専門知識を活かし、社会の課題解決に貢献できる人材へと成長したいです。

ポイント
・ありがちな強みなので、独自性や経験をアピールする
・リーダーシップを将来的にどう活かしたいかを掘り下げる

強み②協調性やコミュニケーション力を伝えたい

【例】
私の強みは、異なる意見を持つ人々と円滑に協力し、目標達成に向けて効果的なコミュニケーションを図れることです。高校の文化祭実行委員会で広報担当として、多様な関係者と連携をし、情報発信や調整役を担いました。特に、他クラスとの連携課題では、対話を重ね、それぞれのアイデアを尊重しながら調整し、一体感のある企画運営を実現しました。粘り強い交渉と丁寧な説明を心がけることで、目標達成に貢献しました。

大学でもこの協調性とコミュニケーション力を活かし、グループワークや課外活動で多様な価値観を持つ仲間と協力して、新たな視点や学びを得たいと考えています。積極的に意見交換を行い、互いを尊重しながら、より良い成果を生み出せるチームの一員として貢献したいです。

ポイント
・協調性のなかにも主体的に取り組んだ部分を盛り込む
・大学でやりたいことや専門分野を深堀りできるとより良い

大学受験で自己PRに悩む学生が抱えがちなよくある悩み

大学受験で自己PRに悩む学生が抱えがちなよくある悩み

自己PRの作成にあたって、多くの受験生が共通して抱える悩みがあります。
本章では代表的な3つの悩みを取り上げ、それぞれアドバイスを紹介します。

  • アピールできる経験がない
  • 何を書けば良いかわからない
  • 他の受験生と差別化できていないと感じる

同じ悩みで自己PRが書けずにいる方は、参考にして一歩踏み出してみましょう。

悩み1.アピールできる経験がない

特別な経験がないことに悩む受験生は少なくありませんが、重要なのは経験の特別さよりも「そこから何を学び、どう成長したか」です。

部活動での役割、委員会活動、ボランティア経験、アルバイト、あるいは日々の学習の中で工夫したことなど、どんな小さなことでも構いません。
それらの経験の中から、あなたの強みや個性が表れているエピソードを探し出し、具体的に語ることで、十分に魅力的な自己PRになります。

悩み2.何を書けば良いかわからない

何を書けば良いかわからない場合は、まず徹底的に自己分析することから始めてください。
過去の経験を振り返り、自分がどのような時に喜びを感じたか、どんなことに熱中してきたか、周りの人からどのような評価を受けることが多いかなどを書き出してみるのが有効です。

また、志望する大学の学部・学科がどのような人物像を求めているかを調べ、自分の経験や強みと結びつけて考えるのも良いでしょう。

悩み3.他の受験生と差別化できていないと感じる

差別化の鍵は、自分だけの視点や独自の気づきにあります。
似たような経験をしている受験生は多くても、そこでどう考え、どう行動したかは一人ひとり異なります。

たとえば「部長を務めた」経験も、全員のモチベーションを保つために意識したこと・チームがうまくいかなかったときの乗り越え方などを具体的に書くことで、独自性を打ち出せます。

あなたらしさが伝わる自己PRで大学受験を突破しよう

あなたらしさが伝わる自己PRで大学受験を突破しよう

自己PRは、あなたの人柄や価値観、そして「大学でどう学びたいか」を伝えるための大切なツールです。
華やかな経歴や特別な成果がなくても、自分の経験を丁寧に振り返り、誠実な言葉で綴ることで、しっかりとアピールできます。

もし自己PRのほかに大学受験で悩んでいることがあれば、ポラリスアカデミアにご相談ください。
難関大学出身の専属講師が、独自の戦略や学習管理で志望校合格に導きます。

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