「大学受験を翌年に控えているけど、うちの子大丈夫かしら…」「親としてできること・逆にやってはいけないことはあるのかな」とお悩みの親御さんは多いでしょう。
大学受験は受験生本人だけでなく、親にとっても大きな試練です。
子どもの将来を考えるあまり、知らず知らずの内にプレッシャーを与えることも少なくありません。
本記事では、受験生を正しくサポートするためのポイントを解説します。
お子さんの努力を最大限に引き出すために、親としてどのように関わるべきか、一緒に考えてみましょう。
目次
はじめに:大学受験における親の役割の重要性
大学受験は受験生本人にとって、人生の大きな転換期となるイベントです。
この時期の親の関わり方は非常に重要であり、受験生の精神的な支えとなるだけでなく、学習環境の整備や健康管理など、多岐にわたるサポートが必要です。
親の適切なサポートは、受験生が最大限の力を発揮し、志望校合格へと導く大きな力になります。
一方で、良かれと思ってとった言動が逆に受験生を追い詰め、プレッシャーや悪影響を与えてしまうケースも少なくありません。
大学受験期において親がやってはいけないNG行動を理解し、受験生を支える効果的なサポート方法や、親自身のメンタルヘルスについても考えていくことが重要です。
親も覚えておきたい大学受験の基礎知識
大学受験を成功させるためには、受験生本人だけでなく、親も大学受験に関する基礎知識をある程度理解しておくことが重要です。
入試の種類や日程、スケジュールを把握することで、受験生への適切なサポートができるようになります。
ここでは大学受験の基礎知識として、以下2つを解説します。
- 入試の種類
- 日程とスケジュール
入試の種類について
大学入試には、大きく分けて「一般選抜」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」の3つの種類があります。
一般選抜は、学力試験を中心とした選抜方式で、多くの大学で実施されています。
総合型選抜は学力試験だけでなく、面接や小論文・活動実績などを総合的に評価する選抜方式。
学校推薦型選抜は、高校からの推薦に基づき大学が選抜する方式。
選抜方式の特徴を理解し、受験生に合った入試方法を選択することが重要です。
大学受験の日程とスケジュール
大学受験は、12月から翌年3月にかけて実施されます。
一般選抜の試験日は大学によって異なり、共通テストの実施時期も考慮する必要があります。
出願手続きや試験準備など、スケジュール管理は非常に重要です。
親は受験生が安心して試験に臨めるよう、スケジュールを把握・サポートし、必要な情報を提供したり予定のすり合わせができると良いでしょう。
志望校(入試の種類)別の受験勉強対策時期については、以下の記事でまとめています。
>>大学の受験勉強はいつから始めるのが正解?効率的に取り組む対策も紹介
受験生を追い詰める親のNG行動5選
我が子の受験をサポートしたいという思いが、時に過剰なプレッシャーとなり、逆効果になってしまうことがあります。
ここでは、受験生を追い詰めてしまう親のNG行動を5つ紹介します。
- 過干渉になること
- 無関心であること
- 比較すること
- 否定的な言葉をかけること
- 受験以外のストレスを与えること
受験生の親NG行動1.過干渉
受験生にとって親からのサポートは重要ですが、過干渉は逆効果になりがちです。
たとえば勉強の時間や内容を細かく管理したり、必要以上に口出しをすることは、本人の自主性を損なう可能性があります。
自主的に計画を立てて学習を進める力は、受験を成功させる鍵であり、過干渉がその成長を妨げることに。
また、親の過剰な期待がプレッシャーとなり、子どもが負担を感じることもあります。
親は「見守る姿勢」を意識し、困った時に相談に乗れる存在であることを伝えましょう。
サポートは、子どもが主体的に動ける環境を整えることに重点を置くべきです。
受験生の親NG行動2.無関心
一方で、無関心であることも受験生にとっては大きな問題です。
親の無関心な態度は、子どもにとって「応援されていない」「認められていない」と感じるものであり、モチベーションの低下につながることも。
特に、受験は孤独を感じやすい時期であり、心の支えが必要です。
親は適度な距離感を保ちつつ、子どもの努力や進歩を認め、小さな成果にも目を向けることが大切です。
「どう調子?」「何か手伝えることある?」といった声かけは、受験生に安心感を与え、親子の信頼関係を深めてくれます。
受験生の親NG行動3.比較
他の子どもや兄弟姉妹と比較することは、受験生の自己肯定感を大きく低下させる原因になります。
「○○君はもっと勉強してるよ」「兄弟は合格したのに」といった発言は、やる気を奪い、プレッシャーを増大させるだけです。
子どもそれぞれに個性や強みがあり、他の人と同じ方法が適切であるとは限りません。
受験はあくまで個人の目標達成の場であり、その子どもの努力や進歩を評価する姿勢が求められます。
受験生の親NG行動4.否定的な言葉
受験生に向けた否定的な言葉は、心に深い傷を残すことがあります。
「この程度じゃ無理だよ」「努力が足りないんじゃない?」といった発言は、受験生を追い詰め、その先も長く自尊心を損なう要因になります。
受験期はただでさえ不安やプレッシャーが大きいため、親の言葉は心理的な影響を及ぼしやすいと思ってください。
逆に励ましや共感といったポジティブな言葉は、子どものやる気や自信を引き出し、安心感を与えてくれます。
受験生の親NG行動5.受験以外のストレス
受験期は子どもが勉強に集中できる環境を整えることが最も重要です。
親が家庭内の問題や過度な家事負担を押しつけるなど、受験以外のストレスを与えることは、学習意欲や効率を低下させることに。
たとえば、親同士の口論や経済的な不安を子どもに見せることは、心理的負担を増大させます。
受験生が勉強以外のことでエネルギーを消耗しないよう、なるべく穏やかな家庭環境を整えてください。
もし塾代などの経済的不安がある場合は、塾以外で学ぶ方法や様々な支援制度もあります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
>>塾代が払えない。高校生が塾以外で学ぶメリットや教育資金の支援制度
受験生を支える親の効果的なサポートとは?
親の適切なサポートは、受験生にとって大きな力となります。
ここでは、効果的なサポートのポイントを3つ紹介します。
- 大学受験にのぞむ環境づくり
- 健康管理(食事・睡眠、ストレスなどの精神面)
- 大学受験に関する情報提供
親のサポート1.大学受験にのぞむ環境づくり
受験生が効率よく勉強できる環境づくりは、親の重要な役割です。
静かで集中できる場所を整えるのはもちろん、適度な明るさや快適な室温にも配慮できるとより良いでしょう。
家庭内での不要な干渉や騒音を避け、落ち着いた雰囲気を維持することも大切です。
さらに、勉強の合間にリフレッシュできる時間を作るサポートも効果的です。
親は「学習の土台」を支え、心身の安定を促す環境作りを心がけてください。
親のサポート2.健康管理(食事・睡眠、ストレスなどの精神面)
受験期において健康は合格への大前提です。
まずは、栄養バランスの取れた食事で体力を支えましょう。
ビタミンやミネラルが豊富な食材を活用し、エネルギーの持続を助けます。
また、規則正しい生活習慣を促すことも重要です。
特に十分な睡眠時間を確保することで、集中力や記憶力の向上が期待できます。
さらに精神的な負担を軽減するため、親は過剰なプレッシャーをかけず、子どもの不安や悩みに耳を傾けましょう。
親のサポート3.大学受験に関する情報提供
受験に関する正確な情報は、受験戦略を立てる上で重要です。
親は大学の入試要項や試験日程、必要な提出書類を確認し、子どもと共有しましょう。
志望校の過去問や模試の活用法についてもアドバイスができますし、インターネットや説明会を通じた最新情報の収集も欠かせません。
ただし、情報の押しつけや過度な干渉は逆効果になるため、あくまで「必要な情報を提供する」というスタンスを保ちましょう。
子どもの意思を尊重しつつ、的確なサポートを心がけることで、受験の成功に繋がります。
大学受験期における親のメンタルヘルス、対処法と注意点
大学受験期は、受験生だけでなく親も大きなプレッシャーを感じやすい時期。
親のメンタルヘルス維持も、受験を乗り越えるための重要な要素です。
ここでは以下2つの項目について、注目してみていきましょう。
- 親の不安やストレスへの対処法
- 親同士の情報交換の注意点
親の不安やストレスへの対処法
受験期は親もいつも以上に不安やストレスを感じやすくなるもの。
受験生の状況に一喜一憂せず、冷静さを保つことが大切です。
そのためには、自分の気持ちを整理し適度にリフレッシュする時間を持つことが重要です。
ウォーキングや趣味の時間を設けることで、心の負担を軽減できます。
また、子どもと共に「やるべきこと」と「コントロールできないこと」を分けて考える習慣を持つと良いでしょう。
信頼できる友人や家族に自分の不安を打ち明けるのも効果的です。
親自身が心身の健康を保つことで、子どもにとって安心感のある支えとなることができます。
親同士の情報交換の注意点
親同士の情報交換は有益ですが、注意が必要です。
他の家庭の成功例や受験結果に振り回されると、過度なプレッシャーを感じたり、子どもへの要求が高まったりすることも。
また、無意識のうちに相手を競争相手と捉えてしまうことも避けたいポイントです。
情報はあくまで参考程度にし、他家庭との比較はやめましょう。
冷静に受験生本人の状況を見守りつつ、情報を取捨選択を心がけるのがおすすめです。
もし、お子さんの学習計画や勉強法について情報収集がしにくいと感じた場合は、ポラリスアカデミアに相談してみてください。
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良好な親子関係を保ちながら大学受験を乗り越えるために
大学受験は、親子にとって試練の時期でもあります。
しかし、受験の課題や困難を乗り越えることで、親子関係をより一層深めることもできるでしょう。
受験生を信頼し、尊重しながら温かく見守り、適度に支えていくことが大切です。
過干渉や無関心を避け、適切な距離感を保ちながらコミュニケーションをとり、良好な親子関係を維持しましょう。
受験はゴールではなく、新たなスタートです。
合格・不合格に関わらず、受験を通して成長した子どもを認め、励まし、家族の成長の糧としていけるとベストです。
もし、親子だけで受験に必要な情報や勉強法を見つけづらいと感じたときは、ポラリスアカデミアにぜひお問い合わせください。
専属講師がお子さんにふさわしい勉強計画の立案から、最適な学習方法などを随時アドバイスしてくれます。