「塾に通っている高校生が多いと聞いたけど、塾代を出す余裕がなさそう」「高校生の塾代ってどれくらいかかるの?」といった疑問をお持ちではないでしょうか。
実際、高校生の高額な塾代にお悩みの方は少なくありません。
本記事では、高校生が塾に通うメリット・塾代の平均額などを解説します。
塾代を払えないときの解決策についても紹介していますので、ぜひご覧ください。
目次
高校生で塾に通っている人の割合はおよそ4割
文部科学省の調査結果「令和3年度子供の学習費調査の結果 」(2022年12月)から算出すると、高校生で塾に通っている人の割合はおよそ4割です。
学年が上がるにつれて通塾率も高くなり、大学受験に向けて学力向上の必要性が増すことがうかがえます。
また公立高校生と比べて私立高校生の方が通塾率は高く、学校教育費と補助学習費の支出額は比例すると言えるでしょう。
中高一貫型の指導を提供している塾や、進学後の通塾継続を提案する塾もありますが、多くは高校進学を機にそれまでの塾を辞めることが多いです。
そのため高校生で塾に通っている人は、何らかの理由や必要性を感じて新たに入塾したパターンがほとんどでしょう。
高校生が塾に通う3つの理由
高校生が塾に通う理由として、以下3つあります。
- 大学受験対策
- 授業の補完・成績アップ
- 進路アドバイス・情報収集
それぞれの理由の詳細をみていきましょう。
理由1.高校生から大学受験の対策をするため
高校生が塾に通う主な理由の一つは、大学受験対策です。
志望校合格を目指す生徒にとって、塾は専門的な指導や最新の入試情報を提供してくれる重要な場所です。
個別指導や少人数クラスでの指導により、苦手科目の克服や得意科目の強化ができます。
また、志望校に合わせたカリキュラムや模擬試験が実施され、効率的に学習を進めることができます。
特に難関大学を目指すなら高校1年生から計画的な準備が必要なため、塾での受験対策はほぼ必須と言えるでしょう。
理由2.高校の授業の補完・成績アップのため
高校の授業内容は中学校に比べて難易度が高く、科目数も増えるため理解が追いつかなくなることがあります。
そのため、授業の内容を補完し成績を向上させるために塾に通う生徒が多いです。
塾ではわからないところを重点的に復習したり、進度に合わせた先取り学習を行ったりもできるので、定期試験でも高得点を狙えるようになります。
成績が安定すれば評定平均も高まり、推薦入試のチャンスも広がるでしょう。
理由3.進路のアドバイスや情報収集のため
進路選択やさらにその先の将来についてのアドバイスを求めて塾に通う生徒もいます。
塾では進路指導の専門家が個別に相談に乗り、生徒の興味や適性に合った進路を提案します。
また、大学や専門学校の情報や入試の傾向・対策など、最新の情報を提供することで生徒が最適な進路を選択できるようサポートしてくれます。
さらに、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨することでモチベーションを高めたり、情報交換の場として活用したりする人もいるでしょう。
高校生の塾代の平均額は?高額で払えないと悩む人も
高校生の塾代の平均額は、塾や指導形式によって様々です。
ただし学年が進み大学受験が近づくほど、どの塾もベースの費用が高額になる傾向があります。
今回は以下の3パターンに分けて、それぞれの年間費用(入塾金・授業料・模試やテスト代・季節講習費・施設維持費や諸経費など)の平均額を紹介します。
- 集団指導の場合
- 個別指導の場合
- その他の指導形式の場合
※年間費用は通う塾やコース・プランのほか、季節講習費などオプションの部分で変動するため、あくまで一例です。
高校生の塾代:集団指導の場合
集団指導塾の一般的な年間費用は以下の通りです。
- 高校1年生・2年生:30~50万円
- 高校3年生:50~70万円
集団指導は講師1人に対して複数の生徒が授業を受ける形式のため、個別指導に比べて費用が抑えられています。
授業は決まったカリキュラムに沿って進行し、大学受験に特化した講義や模試対策が含まれることが多いです。
高校生の塾代:個別指導の場合
個別指導塾の一般的な年間費用は以下の通りです。
- 高校1年生・2年生:50~80万円
- 高校3年生:60~100万円
生徒1人または少人数に対して講師がつくため、オーダーメイドの指導を受けられるのが特徴です。
生徒の進捗や学力に応じた対応が可能で、これも費用が高くなる理由の一つです。
高校生の塾代:その他の指導形式の場合
その他の指導形式には、オンライン塾や家庭教師などがあります。
これらの費用は指導内容や頻度によって大きく異なりますが、一般的には以下の範囲です。
- オンライン塾:年間20~50万円
- 家庭教師:年間30~100万円
これらはあくまで目安であり、地域や塾の規模・指導内容によっても異なるため、具体的な費用については各塾に直接問い合わせることをおすすめします。
塾にかかる費用についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ見てみてください。
>>高校生向けの大学塾・予備校費用を徹底比較!費用を抑えるコツも紹介
高校生の塾代が払えないことで生じる「教育格差」とは
子どもを塾に通わせられなかった場合、学力差や将来が心配だと感じる親御さんは少なくないでしょう。
「家庭の経済状況や地域の違いなどによって、子どもたちが受けられる教育に差が生じること」を教育格差といいます。
ここでは高校生が感じる教育格差を、実際の声も交えて解説していきます。
高校生の教育格差1.学業への影響
教育格差は学業に大きな影響を与えます。
これは家庭の経済状況や地域の教育環境によって、学習機会や教材の質に差が生じるためです。
たとえば、経済的に恵まれた家庭の子どもは塾や家庭教師を利用できる一方で、そうでない家庭の子どもは学校の授業だけに頼らざるを得ません。
このような環境の違いが学力の差を広げ、進学や将来のキャリアに影響を及ぼすことがあります。
高校生の教育格差2.心理的影響
教育格差は心理にも深い影響を及ぼすことがあります。
学業の遅れや成績の低下は自己肯定感を損なわせ、ストレスや不安に繋がるほか、周囲との比較から劣等感を抱くこともあるでしょう。
これにより学習意欲が低下し、さらなる学力低下を招く悪循環に陥ることも。
心理的なサポートが不足すると、長期的なメンタルヘルスの問題に発展する場合もあります。
教育格差を感じている高校生の実体験・生の声
両親に感謝する気持ちもあるけど、やはり貧乏で我慢し続けたり損をしたりはあったから、この人の気持ちわかる… 習い事とかしたかったもの。友達と一緒に通い始めた塾だってお金なくて数ヶ月で辞める羽目になったし。流石に高校受験の前の半年ぐらいは格安塾通ってたけどもそれぐらい。
— Aya (@obscure_doll) September 24, 2024
塾に行けるだけのお金があるってことかな?
うちは貧乏すぎて塾も行けないから行ってる子より当たり前に頭は良くなかった
弟と妹も歳が離れてて小さいから面倒みなきゃいけなかったし
国公立に行きたくてもスタート地点に立てない気持ち
どうしても行きたくてめちゃ努力したら別だとは思うけど!— 愛人(らぶんちゅ) (@imlovemchu) June 12, 2024
このように家庭環境や経済状況によって塾に通えなかった・思うように勉強ができなかったことで、もどかしさややるせない気持ちを抱える人もいるようです。
高校生の塾代を払えないときの解決策
上記のような高額な塾代を払えない場合でも、学習をサポートするための解決策はいくつかあります。
- 自治体や民間の助成金・サポートを活用する
- 塾以外で学ぶ方法を考える
本章では、上記の解決策について解説します。
解決策1.自治体や民間の助成金・サポートを活用する
いくつかの自治体や民間団体は、経済的に困難な家庭の子どもたちを支援するための助成金や奨学金プログラムを提供しています。
- 受験生チャレンジ支援貸付事業(東京都)
- スタディクーポン
- ひとり親世帯向けの児童扶養手当
それぞれの詳細を見ていきましょう。
受験生チャレンジ支援貸付事業(東京都)
受験生チャレンジ支援貸付事業は、東京都内の中学3年生・高校3年生、またはそれに準じる方を対象に、学習塾や受験対策講座・通信講座の受講料・および高校や大学の受験料を無利子で貸し付けるものです。
一定所得以下の世帯が対象で、進学した場合には返済が免除されることがあります。
スタディクーポン
スタディクーポンは経済的困難を抱える子どもたちに対して、学習塾や習い事・体験活動などの教育プログラムに利用できるクーポンを提供するものです。
企業や個人からの寄付を原資にしたもので、子どもたちは自分の興味や必要に応じて利用先を選ぶことができます。
以下はその一例です。
- 渋谷スタディクーポン
- 多摩市スタディクーポン
- くにたちスタディクーポン
ひとり親世帯向けの児童扶養手当
児童扶養手当はひとり親世帯を対象に、18歳までの子ども(障がいのある子どもは20歳まで)を育てるための経済的支援をするものです。
所得制限があり、収入に応じて支給額が変わります。
2024年度からは所得限度額と第3子以降の加算額が引き上げられる予定です。
解決策2.塾以外で学ぶ方法を考える
塾以外で効率的に学ぶ手段を考えるのも1つの解決策です。
具体的には以下の手段が挙げられます。
- 参考書や問題集で独学する
- オンラインの学習プラットフォームで学ぶ
参考書や問題集で独学する
参考書や問題集を使った勉強で、学校の学習を補うこともできます。
自分に合った教材を選び、理解が深まるまで自分のペースで繰り返し学習できるので、特定の分野に集中して取り組むことが可能です。
時間や場所を選ばずに勉強できることは、費用も塾に比べて抑えられるほか、部活動や家庭の事情にも合わせやすいでしょう。
オンラインの学習プラットフォームで学ぶ
オンラインの学習プラットフォームも、動画授業などを通じて効率的に学習できるツールです。
通信教育系プラットフォーム・YouTubeの教育系チャンネルなどは、講義や解説をいつでも視聴でき、見直したいところを繰り返し見ることもできます。
なお、オンラインで学ぶ方法はこちらの記事にまとめています。
>>高校生のオンライン塾おすすめ12校、特徴と選び方【大学受験向け】
塾代が払えなくても解決法はある!高校生の教育資金に悩んだらまず相談を
本記事では、塾代が払えず悩んだ際のアドバイスとして、通塾のメリット・塾代の平均額を解説しました。
教育資金や学習環境の差は、高校生の間だけでなく将来のキャリアにも影響することがあります。
塾代をはじめ教育資金に不安があったとしても、とれる手段や解決法があるのは事実です。
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