私立大学入試に向けた勉強法がわからず、お困りではないでしょうか。
私立大学は、国公立とは特徴が異なるため、専用の対策が必要です。
本記事では、私立大学入試の特徴や仕組みから、おすすめ勉強法まで詳しく解説します。
私立大学の勉強法をしっかりおさえて、受験成功を一緒に目指していきましょう。
目次
私立大学入試の勉強法の特徴
私立大学入試の特徴は以下2つです。
- 複数の日程から入試日を選べる
- 共通テストを利用するか選択できる
入試日程を見て併願大学を決めたり、対策科目数を絞ったりできる点が私立大学入試の良いところです。
国立大学入試のように前期・中期・後期で1校に絞る必要がなく、科目数が少ないぶん、勉強時間が短くなります。
私立大学入試に向けた勉強の仕組み
私立大学入試は、国立大より学習範囲を絞れる点がメリットです。
私立大学しか受けない場合は、受験科目が3科目だけとなります。
対策科目数の違いは以下です。このように、国立大学と私立大学の対策科目数には大きな違いがあります。
私立大学の一般入試率は50%以下
私立大学の入試方式は、以下2種類あります。
- 一般入試
- 推薦入試(総合型選抜・学校推薦型選抜)
文部科学省が実施した調査「令和5年度 国公私立大学入学者選抜実施状況」によると、推薦入試の合格者は60%近くを占めています。
年内に定員充足の目処をつけたい私立大学による経営上の狙いや、学力以外で多彩な資質を持つ学生を確保したい狙いもあるようです。
つまり、一般入試で入学する学生が年々減っているのです。
エスカレーター式で内部推薦枠が確保されている学校もあり、その場合は一般入試の合格率がさらに下がります。
一般入試で受験して大学に入る難易度は高くなっていると言えます。
私立大学の入試科目の配点
各科目の配点は以下のようになる傾向にあります。
- 英語:150
- 国語・数学:100
- 理科・社会:50〜100
文系・理系にかかわらず、英語で高得点を取れるとかなり有利です。
学校で習った内容が出題される場合も多いため、英語の授業を毎日復習していれば、大学入試レベルの問題も解けるようになります。
まずは日々の勉強を地道にこなして、基礎力をつけましょう。
私立大学の入試制度・入試スケジュール
私立大学入試では、以下のような形式があります。
- 複線入試(アラカルト入試)
- 共通テスト利用方式
- 全学部統一入試
- 試験日自由選択制
- 地方入試
- 得意科目重視型
併願しやすさを売りにしたり地方から来る受験生の負担を減らしたり、受験しやすいよう様々な工夫をしている大学が多いため、1つの形式にこだわらずに受けてみましょう。
なお、一般選抜は12月中旬〜1月下旬が前期の出願期間で、入試は2月初旬〜下旬に実施されるのが一般的です。
後期日程は1月後半〜2月下旬頃、入試は2月後半〜3月前半あたりです。
共通テスト利用でも似たようなスケジュールになる傾向があります。
厳密には大学によって異なるため、必ず入試要項を確認しましょう。
私立大学入試の勉強難易度は国立大学より低め
一般的に、私立大学入試のほうが国立大学より受験しやすいと言われています。
私立大学入試の科目数は、国立大学と比較すると少ないです。
たとえば、難関国境立大学では5教科8科目が必須ですが、私立であれば多くても4科目で受験できます。
また、共通テストが必須ではないため、万が一共通テストで失敗しても合否に関係ありません。
実際に、共通テストで失敗した受験生が入試をこなす中で受験に慣れていき、最終的に第一志望に合格した例もあります。
私立一般入試だけ目指すなら、勉強科目・受験する科目数を絞って負担を少なくできる点が最大のメリットです。
私立大学入試に向けた勉強は高校2年生から始めるべき
受験勉強は高校3年生から始める人が多く、部活を引退した3年生の夏から始める人も。
ただ、経験者の7割は「2年生夏〜冬にかけて始めればよかった」と感じているという調査結果があり、実際に2年生秋以前から始めた人のほうが合格率が高い傾向にあります。
早めに始めた方が、苦手分野を対策する時間が多めに取れるためライバルに差をつけやすいです。
早いうちから受験勉強を意識してテスト勉強などに取り組むと、志望校の選択肢が広がります。
私立大学の入試に向けた勉強法
受験する私立大学を決めたら、まずは志望校の過去問を解きましょう。
過去問を解く目的は、自分が重点的に勉強すべきところを洗い出すためです。
過去問分析を通して見つけた苦手分野を、参考書を使って対策します。
参考書は新しいものではなく、今まで使ってきたものを使いましょう。
新しい教科書や参考書の書式に慣れる時間をとる余裕が、入試直前の受験生にはありません。
1つの参考書に絞って勉強したほうが集中でき、頭の中も整理しやすいメリットがあります。
私立大学文系入試に向けた勉強法(英語・国語)
私立大学文系入試に向けた英語と国語の勉強法を、簡単に解説します。
まず、英語は長文読解対策が最重要です。
長文問題は配点が高いことが多いため、得意分野にしておくことで合格可能性が上がります。
単語や文法事項の暗記を重視して時間を多めにとる人が多いですが、それよりも長文を読み込む練習に力を入れたほうが、長文問題に対する抵抗感が少なくなります。
長文読解問題を解く中で、知らない単語や文法をピックアップして覚えるようにしていくほうが効率的です。
さらに、解いた長文問題を1つにつき30回を目安に音読すると、より英語力が身につきやすくなります。
現代文は、自分のレベルに合った問題に取り組むことで、効率的に実力アップを図れます。
自分のレベルがわからない方は模試を活用しましょう。
新聞記事や小説、エッセイを読んで文章に慣れ親しむのもおすすめです。
古文・漢文は基本的な文法や単語を覚えて、簡単な文章を読む練習をしましょう。
最初は教科書にある例文を使うと良いです。
作品の背景も知っておくと、他の受験生と差をつけられます。
学年別の私立大学入試に向けた勉強スケジュール
学年別の私立大学入試に向けたおすすめ学習スケジュールを紹介します。
【高校1年生】
春〜夏休み前:中学校の学習内容を復習+定期テスト対策
夏休み:1学期の復習、苦手分野の対策
2学期〜冬休み前:定期テスト対策
冬休み:1年生の学習範囲を復習
高校1年生の頃は、受験勉強というよりも定期テストをしっかり復習して、苦手分野を作らないことを意識しましょう。
【高校2年生】
春〜夏休み前:1年生の学習範囲を復習+定期テスト対策
夏休み:1学期の復習、苦手分野の特訓
2学期〜冬休み前:定期テスト対策
冬休み:2年生の学習範囲を復習
高校2年生では、受験を意識したテスト勉強に切り替えていきます。
志望校を決めると、具体的な勉強量がわかりやすくなります。
【高校3年生】
春〜夏休み前:高校1〜2年生の学習内容を復習+定期テスト対策
夏休み:1学期の復習、苦手分野の特訓
2学期〜冬休み前:3年生の学習範囲を終わらせる+定期テスト対策
冬休み:苦手分野の特訓
冬休み後:過去問対策
高校3年生になったら、受験生としての自覚を持ち、スキマ時間も活用して悔いのないよう受験期間を過ごしましょう。
私立大学に入るための勉強法とコツ
最後に、私立大学に入るための勉強方法とコツを3つ紹介します。
- 志望校の過去問は徹底的に対策する
- 使い慣れた教科書・問題集を何度も復習する
- 朝型の生活リズムに切り替える
具体的な内容をみていきましょう。
志望校の過去問は徹底的に対策する
私立大学の入試対策では、志望校の過去問を徹底的に解くことが重要です。
過去問を解くことで、出題傾向や難易度、頻出問題を把握でき、効率的な勉強計画を立てられるようになります。
過去問5年分を解いて自分の苦手分野を見つけ、苦手克服を重視した対策をしましょう。
過去問と同じタイプの問題が出題されることも多いため、対策をすることで確実に得点を上げられます。
つまり、過去問対策を徹底することが私立大学合格の鍵です。
使い慣れた教科書・問題集を何度も復習する
使い慣れた教科書や問題集を何度も復習しましょう。
1つの教材を繰り返し復習することで知識が深まり、自信を持って似たような問題を解けるようになります。
たとえば、数学の教科書を3回解けば、公式や解法が頭にしっかりと入ります。
他の教材に手をつけたくなる気持ちがあっても、グッと抑えて同じ問題を繰り返し解いてみましょう。
朝型の生活リズムに切り替える
受験生は朝型の生活リズムに切り替えることをおすすめします。
入試当日は朝早くから試験が始まるため、朝型生活に慣れておくことで、本番でも最高のパフォーマンスを発揮できるようになります。
毎朝6時に起きて勉強を始める習慣をつけることで、入試当日も頭が冴えている状態でテストを受けられるでしょう。
実際、朝に活動する習慣が身についている受験生は、本番でも緊張せずに自分の力を最大限に発揮できると言われています。
入試当日のスケジュールに合わせるために普段から朝型のリズムを作ることも、合格を勝ち取る重要な戦略です。
私立大学に入るための勉強法でお悩みの方へ
今回は、私立大学入試について詳しく解説しました。
私立大学は国立よりも科目数が少ないですが、対策を怠ると受験に失敗してしまう可能性があります。
本気で合格を目指すのであれば、高校2年生のうちから対策を開始しましょう。
すでに高校3年生になっている場合でも、合格可能性を上げる方法はあります。
最適な「受験戦略」と「学習法」がわかれば、誰よりも早く志望校合格に辿り着けるはずです。
逆転合格を目指すなら、受験のプロについてもらった上で最善のカリキュラムを組んでもらうことがおすすめ。
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