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現役で医学部に受かった私が教える、過去問の“本当に”正しい使い方

  • 勉強法

こんにちは。ポラリス枚方校 講師の山口です。
今回は高3が必ず使う「赤本(過去問)」の扱い方。

結論から言うと、**過去問は“問題集”ではなく“設計図”**です。

解き倒す前に、ー傾向を読み、得点計画を立て、時間配分を固める—この順番で使うのが正解です。


目次

  1. 過去問は問題集ではない!?

  2. 過去問分析の4要素(目標点/時間配分/形式/頻出単元)

  3. いつ始める?(ベスト時期と前提条件)

  4. 実践フロー:初見1年→分析→補強→再現演習

  5. 直前期の使い方(配点最適化と見切りライン)

  6. よくある失敗と回避策

  7. まとめ/無料受験相談のご案内


1. 過去問は問題集ではない!?

過去問は「合格点を取りにいくための設計資料」。

  • 何を、どれだけ、どの順で取るか(戦略

  • どこに時間をかけ、どこを捨てるか(配分
    を見抜くための教材です。だからこそ、**“読む→測る→真似る”**の手順が重要になります。


2. 過去問分析の4要素

① 目標点(科目別に数字で置く)

  • 合格最低点・合格者平均(赤本の巻頭等)を参照し、自分の科目配点で目標点を設定

  • 例:英語80/150、数学65/150、化学70/100…のように科目×点で明文化。

② 時間配分(大問別の“持ち時間”を決める)

  • まずは好きに解く→「どこで詰まるか」を記録。

  • 2回目から大問ごとの上限時間を設定し、オーバーしたら即移動

  • 先に**取り切る問題(前半の標準)**を最優先。難問の深追いで落とすのが最悪パターンです。

③ 問題形式(慣れが点数に直結)

  • マーク/選択/多肢選択/記述/「答のみ」記入…形式により処理速度が変わる

  • 志望校の形式で毎週1セット慣らす(採点基準・部分点の出方まで把握)。

④ 頻出単元(効率の寄与が大きい)

  • 直近5〜10年で出現年×単元を表にする。

  • A:毎年級/B:2年に1回級/C:稀に分類。AとBを優先しつつ、Cも最低限の型を押さえる。

「出ないと思っていた単元」が出ることも。Cの基礎だけでも拾える準備を。


3. 過去問を使う時期

  • 開始:高3の夏〜秋(目安)

    • その前に教科書例題〜標準演習の土台を完了。

  • 秋〜冬:過去問→分析→補強→再現のサイクルを高速で回す。

  • 直前期:志望校セットの再現演習+時間配分の固定に集中。


4. 実践フロー(この順でやれば迷いません)

Step0|準備(30分)

  • 配点・時間・形式を1枚のシートにまとめる(“試験仕様書”)。

Step1|初見1年分を本番同様に解く(採点まで約2〜3h)

  • 机上は志望校仕様のみ。終了5分前は見直し専用に固定。

Step2|答案分析(60〜90分)

  • 取るべき問題を取り切れなかった箇所に印。

  • ミスを知識/技術/マネジメントに三分類。

  • **根拠の位置(国英)/入口の一手(数理)**を日本語1〜3行で言語化。

Step3|補強(2〜3日)

  • 分析で出た単元を参考書・問題集で集中補強(A優先→B)。

  • 補強後、同傾向の過去問別年度を1セットだけ追加して確認。

Step4|再現演習(翌週)

  • 同年度の過去問を見ずに再現(時間も本番通り)。

  • これで**“読む→測る→真似る”**のひと周りが完成。

目標:1大学あたり直近5〜7年をこのサイクルで回す。難関大は10年を目標に。


5. 直前期の使い方(配点最適化&見切り)

  • 最初の5分で“取れるゾーン”をマーク(前半標準・高配点・自分の得意形)。

  • 見切りラインを事前に決める(例:3分無進展→飛ばす)。

  • 記述は部分点のコア(定義・条件・途中式)を先に置く癖を徹底。


6. よくある失敗と回避策

  • 返却待ちで分析が遅れる → 当日中に自己採点+一次分析。返却は復習の追加素材。

  • 過去問だけを解き続ける → 頻出単元へ戻って補強を挟む(過去問は“診断”、補強が“治療”)。

  • 時間感覚が身につかない → 大問ごとにアラームのチェックポイント設定。

  • 形式に不慣れ → 志望校形式の週1固定セットで手を慣らす。

  • 全部追う→過労 → A/B/Cの優先順位で切る(Aは満点主義、Cは取りこぼし最小化)。


7. まとめ

  • 過去問は**“解く前に読む”設計資料**。

  • 目標点・配分・形式・頻出の4点をまず“見える化”。

  • 夏〜秋開始→分析→補強→再現のサイクルで、合格点の取り方を身体に刻む。

  • 直前期は配点最適化と見切りで“落とさない試験”に。


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執筆:ポラリスアカデミア枚方校 講師・山口