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公立高出身現役京大生が解説!高2から始める化学攻略!塾なしで京大合格への最短ルート

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この記事の目的

この記事では、京大理系志望、もしくは京大理系に興味がある高校2年生に向けて、化学で合格点を叩き出すための高2の1年間の学習ロードマップを示していきます!特に、公立・県立高校に在籍していて、塾に通っていない、あるいは塾に頼らずに合格を目指したい生徒の皆さんを対象としています。

高校2年生だと、まだ本格的な受験勉強に踏み出すのはちょっと…と感じる人もいるかもしれません。また、塾に通っていない場合、どのように勉強を進めればいいか不安に感じるかもしれません。しかし、この記事で紹介する方法は、すべて自学自習で実践できるものばかりです。

化学は暗記科目と思われがちですが、論理的思考力や計算力もしっかり要求されます。だから、高校3年生になってから闇雲に勉強しても効率が悪くて、得点に繋がりにくいです。

そこで、現役京大生が、高校2年生のうちから身につけておくべき化学の基礎知識や効率的な学習方法を具体的に教えていきます。

この記事のロードマップを参考に進めれば、高校2年生の段階から京大二次試験を意識した効果的な化学学習ができるようになるはずです!

一緒に頑張っていきましょう!

高校2年生が今すぐ取り組むべき化学学習法(ステップ1-1)

重要事項の確実な記憶術

高校化学で皆さんがつまずきやすい「暗記」について解説していきます。化学の勉強において、重要な用語や法則、反応式などを正確に覚えることは、その後の応用問題や発展的な学習の土台となります。闇雲に全てを詰め込もうとするのではなく、戦略的に暗記していくことが重要です。

まず、化学の暗記には、「用語の定義・法則名」「半反応式」「色」「結晶構造からの結晶の密度の導出」といったものが挙げられます。これらの知識は、問題を解く上での基本的な道具となりますので、しっかりと暗記する必要があります。

例えば、「酸化還元反応」を学習する際、「酸化」と「還元」の定義、そして「酸化数」の概念を正確に理解しておくことが重要です。酸化数の変化から電子の授受を把握することで、半反応式を作り、酸化還元反応式を完成させることができます。

しかし、ここで注意すべき点は、全てを丸暗記するのではなく、関連付けて理解することです。例えば、「金属の硫化物は黒色が多い」というように、共通点や傾向を見つけることで、効率的に暗記することができます。

さらに、反応式についても、丸暗記ではなく、反応原理を理解した上で覚えるように心がけましょう。例えば、二酸化炭素が水に溶けて炭酸になるという反応は、二酸化炭素が水分子と反応して炭酸イオンを生じるという反応機構を理解することで、自然と反応式を覚えられるようになります。

一方、暗記すべきでないものもあります。例えば、「酸化還元反応式」は、個別に暗記するのではなく、先ほど学習した半反応式から組み立てられるように練習しましょう。また、無機化学の分野では、「物質の製造工程」は、最終的に「どこで」「どんな反応」(中和・酸化還元など)を使えば目的の物質が得られるのか?という点に注目すれば、暗記量が減り、効率的に学習できます。結晶格子についても、充填率や密度などの公式は、結晶構造を理解していれば、その場で導出することが可能です。

以下、化学で暗記すべきでない具体例を一覧の表にまとめました。

暗記すべきでないもの

理由・学習方法

酸化還元反応式

半反応式から組み立てられるように練習する

物質の製造工程

最終的に「どこで」「どんな反応」(中和・酸化還元など)を使えば目的の物質が得られるのか?という点に注目する

結晶格子の密度

結晶構造を理解していれば、その場で導出することが可能

電離度αを使用したpHの公式や電離定数の公式

電離平衡の考え方と定義式から導出できる

加水分解定数と電離定数、水のイオン積の関係式

各々の定義式から導出できる

このように、化学の暗記は、ただ闇雲に詰め込むのではなく、理解を伴うことが重要です。関連付けや反応原理の理解を通して、効率的かつ確実な暗記を目指しましょう。

授業で学んだ内容の基礎・標準問題の徹底理解

高校2年生の化学学習において最も重要なことは、学校の授業で学んだ内容を確実に理解し、基礎・標準レベルの問題(学校配布の問題集など)を8割以上解けるようにすることです。これは大学受験に向けた化学学習の土台作りであり、この土台がしっかりとしていなければ、応用問題や難関大の過去問に対応できません

授業の内容を深く理解するためには、板書をノートに書き写すだけでなく、先生の発言の要点や疑問点をメモすることが重要です。 わからない部分はそのままにせず、先生や友人に質問したり、教科書や問題集の解答を熟読して復習するなど、積極的に疑問を解消しましょう。

問題集の解答などは、解答のプロセス、図の書き方、立式の仕方、ほかの類似物質の性質などがまとめてあったりするので熟読をおすすめします。また、基礎・標準問題を繰り返し解くことで、知識の定着を図りましょう。教科書や問題集の基本問題を繰り返し解き解法パターンを覚えることが重要です。

公式や法則をただ暗記するのではなく、なぜそうなるのかを理解し、計算問題では、図を書いたり計算過程を丁寧に書き出す習慣をつけましょう。

これらの習慣を身につけることで、化学の基礎を確実に固め、今後の学習をスムーズに進めることができます。公立・県立高校の授業でも、京大合格に必要な基礎知識はしっかりと教えられています。授業に集中し、疑問点は先生に積極的に質問することで、塾に通わなくても十分な理解が得られます。また、図書館や書店で入手できる問題集を活用することで、基礎・標準問題の演習も自学自習で十分に行えます。

共通テスト対策より京大二次試験を見据えた学習戦略

基礎・標準問題を9割程度解けるようになったら、応用問題に挑戦しましょう。

共通テスト対策よりも、思考力を求められる二次試験対策として応用問題に取り組む方が効率的です。

もし応用問題が解けない場合は、基礎・標準問題の理解が不十分である可能性があります。

その場合は、もう一度基礎・標準問題に戻り、しっかりと理解を深めてから応用問題に取り組みましょう。

高校2年生が避けるべき化学学習の落とし穴(ステップ1-2)

理論化学の基礎固めが先!有機化学は後回しに

化学に興味があったり、周囲の友達が塾などで有機化学の先取りをしている高校2年生は、有機化学の構造式の複雑さに惹かれたり、友達に先を越されて焦ったりすると思います。そのため、学校の授業の進度を大きく超えて有機化学を勉強したくなるかもしれません。しかし、京大化学で合格点を取るためには、まずは理論化学の基礎を固めることが最優先です。

分野

特徴

なぜ理論化学が先?

理論化学

原子構造、化学結合、モル計算など、化学の基礎となる概念を学ぶ

他の分野の理解の基盤となる知識が詰まっているため

無機化学

元素や無機化合物の性質や反応を学ぶ

理論化学で学んだ知識を応用する場面が多い

有機化学

有機化合物の構造、性質、反応を学ぶ

構造決定など、理論化学の知識を前提とした問題が出題される

高分子化学

高分子化合物の構造、性質、合成、反応を学ぶ

有機化学と理論化学の知識を組み合わせる必要がある

このように、理論化学で学ぶ「mol計算」「化学反応式」「酸・塩基」などの概念は、無機化学、有機化学、高分子化学のすべての分野の基礎となります。

例えば、有機化学で登場する構造式の決定や異性体の数を求める問題は、理論化学のモル計算や化学平衡の知識が不可欠です。

逆に、理論化学の基礎がしっかりしていれば、後から有機化学を学ぶ際に、スムーズに理解を深めることができます。有機化学の学習は、理論化学である程度の基礎を固めてから開始しても遅くはありません。

高校2年生の皆さんは、焦らずにまずは理論化学の基礎固めを徹底的に行い、化学を得点源へと繋げていきましょう。

高校2年生からの先行学習で差をつける(ステップ2)

模試を活用した実力把握と弱点克服

模試は塾に通っていなくても、学校や予備校が実施する外部模試を受験することができます。また、市販の模試問題集を活用することで、自宅でも模試と同様の効果を得ることができます。結果の分析も、自分で丁寧に行うことで、塾の講師に頼らずとも効果的な弱点克服が可能です。

過去問を解こう!

京大化学の大問1・2は、高校2年生で習う無機化学・理論化学の混合問題が出題される傾向にあります。 そして、これらの分野の出題範囲は例年、大きな変化はないため、基礎・標準レベルの問題を9割方解けるレベルに達したら、高2生の段階でも十分挑戦する価値があります。

具体的には、過去5~10年分の京大化学の大問1・2に取り組んでみましょう。 最初は全く歯が立たないかもしれませんが、問題の傾向やレベル感を掴むことが重要です。 解説を見ながら解き進める中で、

  • どのような知識が問われているのか

  • どのような思考力が求められているのか

を分析し、今後の学習に役立てていきましょう。

まとめ:高2一年間の勉強ステップまとめ

第1四半期(4月~6月):基礎固めと習慣づくり

高校2年生のこの時期は、本格的な受験勉強に向けて、まずは基礎固めと学習習慣を身につけることが重要です。

学習内容

具体的な取り組み

基礎知識の習得

教科書を丁寧に読み込み、重要な用語や公式を確実に理解しましょう。

基礎問題演習

教科書レベルの問題集を用いて、基礎知識の定着を図りましょう。

学習習慣の確立

毎日決まった時間に化学の勉強時間を確保し、継続することを心がけましょう。

この時期は、学校の授業進度に合わせて、教科書の内容をしっかりと理解することに重点を置きましょう。その際、重要な用語や公式は自分なりにノートにまとめたり、繰り返し問題を解いたりすることで確実に記憶に定着させることが重要です。

また、基礎レベルの問題を繰り返し解くことで、基礎知識の定着度を確認しながら、着実に実力アップを目指しましょう。さらに、この期間に学習習慣を確立しておくことで、今後の本格的な受験勉強にもスムーズに移行することができます。

第2四半期(7月~9月):基礎の強化と暗記の徹底・標準問題の攻略

この時期は基礎の強化、暗記の徹底、標準問題の攻略を目標に学習を進めていきましょう。

項目

内容

基礎の強化

これまでの学習で不安が残る単元があれば、教科書や参考書を再度読み込み、基礎を固め直しましょう。計算問題などは繰り返し解くことで、解法を確実に身につけてください。

暗記の徹底

化学では、物質名や化学式、用語など、暗記が必要な項目が多くあります。この期間に、語呂合わせやカードなどを活用し、効率的に暗記を行いましょう。特に、無機化学の反応式や有機化学の基本的な官能基と命名法などは、後々の応用問題を解く上での基礎となります。

標準問題の攻略

基礎が固まったら、標準レベルの問題集に取り組み、応用力を養っていきましょう。問題を解く際には、公式や解法を丸暗記するのではなく、なぜそのように考えるのか、その根拠を理解することが重要です。

夏休みはまとまった時間を確保しやすい期間です。計画的に学習を進め、着実にレベルアップを目指してください。

第3四半期(10月~12月):応用力の養成・暗記の徹底

この時期は、基礎知識を活かしつつ、より高度な問題に取り組むことで応用力を養成していきます。また、これまでの学習内容の暗記を徹底させ、知識の定着を図ります。

まず、標準問題集の応用問題に取り組み始めましょう。ここでは、単に問題を解くだけでなく、なぜそのような解法になるのか、どのような思考プロセスを経て答えにたどり着くのかを意識することが重要です。例えば、酸化還元反応の問題では、半反応式の組み立て方や酸化数の変化の追跡など、基本的な考え方を応用して複雑な反応を理解することが求められます。

また、この時期は暗記の徹底も重要です。特に、無機化学の反応やその反応機構など、多くの情報を正確に記憶する必要があります。ただし、単純な丸暗記ではなく、反応の原理や法則性を理解した上で記憶するよう心がけましょう。例えば、金属の化合物を学ぶ際は、化合する物質による物性の変化などの規則性を理解し、基礎問題を繰り返し解いたり、図解を暗記することで、効果的に記憶を定着させることができます。

さらに、この時期に模試を受験することで、自分の現在の実力を客観的に把握し、弱点を明確にすることができます。模試の結果を分析し、苦手分野や理解が不十分な単元を特定し、重点的に復習を行いましょう。

冬休みには、これまでの学習内容の総復習を行い、知識の定着を確認します。また、時間に余裕があれば、京都大学の過去問(特に大問1・2)にチャレンジしてみるのも良いでしょう。この段階では完璧に解けなくても構いません。問題の傾向や難易度を把握し、今後の学習の指針とすることが目的です。

第4四半期(1月~3月):総復習と弱点補強

高校2年生の最終四半期は、これまでの学習内容の総復習と弱点の補強に充てましょう。この時期の学習が、3年生での本格的な受験勉強の土台となります。

まず、1年間の学習内容を体系的に復習します。教科書や参考書を最初から見直し、重要な概念や法則を再確認しましょう。この際、単に読み返すだけでなく、自分で説明できるかどうかを確認することが大切です。例えば、化学平衡の概念を復習する際は、ルシャトリエの原理を自分の言葉で説明し、具体的な反応系での応用例を考えてみるなど、理解度を深める工夫をしましょう。

次に、これまでの模試や問題演習で明らかになった弱点を重点的に補強します。苦手な単元や頻出分野を中心に、基礎から応用まで幅広く問題を解きましょう。例えば、酸塩基反応が苦手だと感じたなら、pH計算から始めて緩衝液の問題まで段階的に取り組むことで、理解を深めていきます。

また、この時期は計算力の強化も重要です。モル濃度計算や化学平衡の計算など、基本的な計算問題を素早く正確に解けるよう練習を重ねましょう。計算ミスを減らすために、途中式をしっかり書く習慣をつけることも大切です。

さらに、3年生に向けての学習計画を立てる時期でもあります。これまでの学習を振り返り、自分の強みと弱みを分析し、来年度の学習方針を決めましょう。例えば、理論化学の平衡分野は得意だが酸化還元分野の応用問題に苦手意識があるなら、春休みからその学習に重点を置くなど、具体的な計画を立てます。

最後に、春休みには再度京都大学の過去問に挑戦してみましょう。2年生の学習内容で解ける範囲に取り組み、現時点での実力を確認します。完全に解けなくても構いません。どこまで解けて、どこからつまずいたのかを分析することが重要です。この経験が、3年生での学習モチベーションにもつながります。

この第4四半期の学習を通じて、高校2年生での化学の学びを確実なものとし、3年生での本格的な受験勉強に向けての準備を整えましょう。

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