この記事では、京都大学の理系数学試験の対策・特徴についてまとめています。
〇京都大学ってどんな大学?
〇試験概要
〇傾向とオススメの参考書
- 講義形参考書編
- 網羅型問題集編
- 問題演習編
- 過去問を使った全体の演習
〇まとめ
〇京都大学ってどんな大学?
京都大学は、京都府京都市左京区にメインキャンパスを置く国立大学です。
東京大学と並んで日本のトップの偏差値を誇る大学として知られていますね。
全部で10の学部があり、メインキャンパスである吉田キャンパスには京都大学の象徴でもある時計台があることでも知られています。
学生の人数は約1万3000人。
卒業生の中には、お笑い芸人の宇治原史規さんや小説家の梶井基次郎さんがいます。
また、京都大学の周辺には歴史的建築物がたくさんあって歴史を感じることができ、大阪へのアクセスもしやすいため買い物や都会の雰囲気も感じやすいのが魅力の1つです。
金閣寺や銀閣寺、嵐山などの観光名所に行きやすいのはうらやましいですね。
〇試験概要
京都大学の理系数学の入試試験は、以下のように行われています。
・試験時間:150分 |
出題分野としては、確率、微分積分、整数、三角関数、数列、極限などが頻出となっています。
問題の難易度としてはハイレベルで、基礎的な解法や公式の当てはめでは解けない応用問題が多く見られます。
思考力を要しパズル的な気付きや数学的センスがなければ難しい問題も多く、入念な対策が必須です。
対策に当たっては、多くの問題に当たって引き出しを増やすことを目指し、計画的に対策を進めましょう。
〇傾向とオススメの参考書
ここでは、京都大学の理系数学試験の出題傾向と対策にオススメの参考書を紹介します。
1.講義形参考書編
これは京都大学以外の入試でも言えることですが、まずは「教科書レベルの問題を確実に解けるようになる」ことは入試において必須です。
最難関私立大学レベルの問題に挑むためでも同じです。まずはしっかりと基礎を固めましょう。
国語や英語でも、基礎となる語彙や文法の理解がないとどんな試験でも太刀打ちできません。
それと同じように、数学もまずは教科書に掲載されている用語や公式、定理の理解がないとどんな試験でも太刀打ちできないのです。
さらに、数学で気を付けなければいけないのは、「基礎的な事項を暗記するだけではNG」ということです。公式や定理は根本から納得して理解していないと、新しく出会った問題で応用ができませんよね。
まずはしっかりと教科書レベルの内容を押さえるためにオススメの参考書は、「始めから始める」シリーズです!
<「始めから始める」シリーズの特徴>
「始めから始める」シリーズは、Ⅰ、A、Ⅱ、B、Ⅲで構成されています。
図やイラスト、語り口調の解説で読みやすくつくられているのが特長です。
数学が苦手な人も、教科書だと堅苦しくて学習を進めにくいという人も、ムリなく数学の基礎を固めることができます。
<使用方法>
使用方法は大きく分けて以下の2点です。
・これから授業で学習する内容→教科書と併用して予習・復習教材として使用する |
1つ目は、授業の補助教材として使用する使い方です。
学校の授業や教科書だけでは理解が追いつかない部分も、細かくかみ砕いている参考書で理解することで定着します。
2つ目は、これまでに数学の授業を終えている部分で苦手意識がある場合の使い方です。
一度学習している範囲をもう一度振り返ることになるので、短期間で集中的に読み込み、早めに演習問題に進めるようにしましょう。
どちらの場合でも、このような参考書は説明の口調も工夫されているので、「自分自身が内容を同じように説明できるようにする」とさらに効果的です。
「始めから始める」シリーズ以外にも、基礎的な内容をかみ砕いて解説している参考書は数多く存在します。
自分に合った、読みやすい参考書を進めてみてくださいね。
京都大学の入試試験は、このような講義型の参考書を完璧にするだけで戦えるようになるわけではありません。ここで得た基礎的な知識を活用できるようにしてこそ、戦えるようになります。
よほどの進学校でない限りは、授業のペースよりも先取りして講義型参考書を何周もしておくことが大切です。
3.網羅型問題集編
教科書レベルの知識が身に付いたら、入試の標準レベルの問題に挑戦しましょう。
京都大学の理系数学は、出題内容は解法が決まりきった入試典型問題とは違い、典型問題に手を加えたような初見問題が多く出題されます。
ここでポイントとなるのは、「解法を暗記する」だけにとどまらず、「解法を納得して、正しく理解する」ことです。幅広い範囲の典型的な問題を応用する力は、数学の網羅型の問題集で培うことができます。
ここでは、オススメの参考書として「青チャート」を紹介します。
<「青チャート」の特徴>
青チャートが優れている点は何と言ってもその網羅性です。
青チャートシリーズを全て使いこなせば、数学ⅠAから数学Ⅲまでの全ての範囲を穴をつくることなく網羅することができます。
カバーしているレベルの範囲は数学の基礎から難関校までとなっており、応用問題や入試の「解法テクニック」までカバーされている参考書です。
「これさえこなせば入試数学の範囲は安心!」と言えますが、全ての問題に取り組むためには3000題以上を解かなければなりません。
「部活で忙しい…」「入試まであまり時間がない…」という方には、「基礎問題精講」をオススメします。
<「基礎問題精講」の特徴>
入試に出題される基本的な問題を『基礎問』として取り上げ、教科書から入試問題を解くための橋渡しを行います。特に、私立大に出題が多い小問集合が確実にクリアできる力がつきます。
内容は、『基礎問』→『精講』→『解答』→『ポイント』→『演習問題』で1つのテーマの解説が完結されています。
1つのテーマは原則1ページもしくは2ページの見開きにし、見やすく効率的に学習できるように工夫されているのも魅力の1つです。
まさに、教科書レベルの問題から入試標準レベルの問題へと学習を進めるためにピッタリの参考書ですね。
<使用方法>
解法を押さえる際に絶対に押さえてほしいポイントは以下の点です。
・まずは自力で例題を解く。 |
特に大切なのは、3つ目のポイントです。
先述の通り、京都大学の数学試験で重要なポイントは「解法を暗記する」だけにとどまらず「解法を納得して、正しく理解する」ことです。
・解説を見ずに解けるようになる。
・解説を説明できるようになる。
という2点をゴールにして間違えた問題も繰り返し解いていきましょう。
4.問題演習編
次に、過去問演習に入る前の段階の演習を行います。
ここでのオススメの参考書は、「上級問題精講」です。
<「上級問題精講」の特徴>
上級問題精講では東大、京大、一橋大、東工大レベル最難関国公立大学入試レベルの良問を精選し、ていねいに解説されています。難関大学受験に対応できる実力を養成するための、時間をかけてじっくり考える価値のある問題147題(類題31題を含む)が精選されているのが魅力の1つです。
「精講」→「解答」の2段階で解く上での考え方を説明し、効率よく学習できるようになっています。
<使用方法>
「青チャート」や「基礎問題精講」と同じように、
・解説を見ずに解けるようになる。
・解説を説明できるようになる。
という2点をゴールにして間違えた問題も繰り返し解いていきましょう。
また、ここでは入試本番を想定して制限時間を設けることも効果的な学習法です。
入試本番では、大問1つにかけられる時間が25分程度なので、遅くとも30分以内に大問を解けるように練習しましょう。
各単元の問題の解答を何も見ずに説明できるようになったら、最後の仕上げに入ります!
5.過去問を使った全体の演習
東大数学問題集は、高い東大合格率を誇る鉄緑会の40年の集大成です。
何通りもの解法を比べて分析することができ、京大のようなレベルの高い初見問題への応用力も磨かれる1冊です。
最後の仕上げとして、全体の傾向をつかみ本番の問題形式に慣れるために「赤本」に取り組みましょう。
具体的には、今回オススメした参考書などで十分な演習を積み、遅くても11月ごろから赤本で過去問演習に取り組むことをオススメします。
・120分の間に何問解答できたか?
・時間がかかり過ぎた問題はどの範囲だったか?
などの視点で分析をして、それらの問題点を克服できるような演習を繰り返すことで、全範囲の入試試験に対応できる力が育っていきます。
一度解いただけでは身に付きませんので、必ず復習を念入りに行いましょう。
〇まとめ
以上が、京都大学の理系数学の入試対策のまとめになります。
大問ごとの出題傾向を知り、目標点と自分の実力との差を分析することも大切です。
今回オススメした参考書は一例であるため、ポイントを踏まえた上で自分に合った参考書を進めてみましょう。
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この記事を書いた人
吉村暢浩京都大学工学部卒
2018年、京都大学工学部を卒業、同大学大学院に進学。2019年に京都大学大学院を中退し、受験コンサルティング事業「ポラリスアカデミア」を立ち上げる。2021年、株式会社ポラリスを設立。社会で勝ち抜くために必要な問題解決能力を大学受験を通じて身に着ける独自の指導を行っている。