この記事では、関西大学の英語試験の対策・特徴についてまとめています。
〇関西大学ってどんな大学?
〇試験概要
〇傾向とオススメの参考書
- 大問[Ⅰ]
- 大問[Ⅱ][Ⅲ]
- 全体
〇まとめ
〇関西大学ってどんな大学?
関西大学は、大阪府吹田市にメインキャンパスを置く私立大学です。
関関同立という難関私立大学群の「関」にあたります。
全部で13の学部があり、文理問わず幅広い学生が通う総合大学です!
学生の人数は約2万6000人。
卒業生の中には、お笑い芸人の山里亮太さんや元スケート選手の織田信成さんなどがいらっしゃることも有名ですね。
メインキャンパスである神戸三田キャンパスは、テラスやカフェなども充実しており授業の合間にリフレッシュすることもできます!
アクティブラーニングをコンセプトにしているアカデミックコモンズでは海外の学生との交流など幅広い体験をすることができるのも魅力の1つです。
偏差値は50.0~73.0で、学部によって大きく異なります。
外国語学部が最も高い偏差値となっており、世界に羽ばたく学生を多く輩出しているのが特長です。
〇試験概要
関西大学の英語の入試試験は、以下のように行われています。
- 試験時間:90分
- 配点:200点
- 目標点:7~8割(学部によって異なる)
- 問題数:約50題
- 形式:マーク形式
- 構成:大問3題
また、大問3題の概要は以下のようになっています。
- 大問[Ⅰ]会話問題、パラグラフ整序
- 大問[Ⅱ]長文問題
- 大問[Ⅲ]長文問題
〇傾向とオススメの参考書
ここでは、各大問の出題傾向と対策にオススメの参考書を紹介します。
1.大問[Ⅰ]
大問[Ⅰ]は会話問題とパラグラフ整序となっています。
会話問題
会話問題の形式は空所補充で、前後の会話の流れに合う発言を選択するものです。
毎年200~250語程度の会話問題が出題され、テーマは「外国からの留学生と日本人学生との会話」が頻出です。
難易度は基礎的であるため、会話問題では満点を取りに行くことが必須となります。
以下の3点がキーワードとなってくるので、それらに対応できる力を養うようにしましょう。
- 指示語
- 省略
- 代名詞
オススメの参考書は「英会話問題のトレーニング」です。
<「英会話問題のトレーニング」の特徴>
第1章の「英会話の決まり文句」では重要会話表現を網羅。代表的なやりとりをまず例題で整理し、関連問題をExercisesで演習できます。
第2章の「センター試験型の会話問題(A-B-A-B型)」では、センター試験特有の出題パターンを4つに分類。パターン別に集中的に訓練できることも魅力の1つです。
第3章では、個別試験への出題が増加しつつある「会話形式の長文読解問題」をさまざまな場面に分けて収録されています。
<使用方法>
押さえてほしいポイントは以下の点です。
- 1週間に1テーマで丁寧に学習を進める。
- KeyWordの研究という項目があるため、問題演習と共に必ず押さえる。
長文読解などと並行してバランスよく進めるようにしましょう。
また、本書は解説がとても丁寧に書かれています。問題を解いて終わりではなく解説を熟読し、本番に応用できる力を着けるようにしましょう。
パラグラフ整序
パラグラフ整序も満点をねらいに行く必要があります。
なぜなら、複数ある問題のうち、1つ間違えるとその後の問題を間違えてしまう構成になっているからです。
形式は1〜5文程度で構成されたパラグラフが6つ用意されており、全体として1つの英文に並び替えるというものになっています。1番初めだけが決まっており、それ以降を並び替える形式が特徴です。
パラグラフ整序で満点をとるには、以下の3点に注意をして対策を進めていきましょう。
- 論理語
- 指示語
- 論理
対策としては、「世界一わかりやすい関西大の英語合格講座」がオススメです。
<「世界一わかりやすい関西大の英語合格講座」の特徴>
その名の通り、関西大学の英語試験に特化した参考書です。
赤本よりも問題数は少ないものの、関西大学の傾向を踏まえた上で作成されているので、合格に必要な考え方・解き方を身に付けることができます。
<使用方法>
遅くても11月までには取り組み、この本で学んだ考え方・解き方を元に赤本に進むと良いです!
2.大問[Ⅱ][Ⅲ]
大問[Ⅱ]は600~900語程度、大問[Ⅲ]は500~700語程度の長文問題となっています。
難易度は標準レベルで、以下の2つの問題形式を押さえておく必要があります。
- 空所補充
- 内容把握
- 下線部説明
空所補充問題
関西大学は直接的な文法問題が出題されないため文法の対策をおろそかにしてしまう受験生が多いですが、それは大きな間違いです。
大問[Ⅱ]では長文中に空所がありその空所に合うものを選ぶ形式ですが、文法の理解は必須となるからです。
ここでは、オススメの参考書として「Vintage」を紹介します。
<「Vintage」の特徴>
Vintageは、英文法・語法Vintageは最近の入試傾向を踏まえてつくられているため、
- 必須の攻略ポイントが厳選
- 大学入試の超頻出問題のチェックが可能
という特長があります。入試における必須項目や超頻出問題を分析してつくられているため、学習院大学の入試だけでなく大学受験対策に向けて確実に取り組みたい1冊となっています。
さらに、問題や解説だけでなく充実したコラム掲載も優れている点の1つです。3種類のコラムがあり、「まずは確認」「しっかり確認」「整理して覚える」に分かれています。理解しなければならないこと、覚えなければならないことを明確に提示しているため、学習内容の理解にとても役立ちます。
<使用方法>
英文法の参考書で学習を進める際に絶対に押さえてほしいポイントは以下の点です。
・まずは文法事項をインプットする。
・演習量をしっかりと確保する。
Vintageは、文法事項と演習量を網羅しているため、かなり分量が多い参考書となっています。そのため、苦手意識がある方は解き終えるまでに挫折してしまうことも多いのです…。
そうならない為にも、まずは簡単に文法事項をまとめている参考書を進め、インプットが終わったらVintageで演習を進めるという使い方もオススメです。
「大岩のいちばんはじめの英文法」などの難易度の低い参考書と併用するのも良いでしょう。
文法事項をマスターしたら、英文の構造を学習することも非常に重要なステップです。
オススメは「英文解釈の技術70」です。
<「英文解釈の技術70」の特徴>
文の構造や品詞まで細かく丁寧な解説が特長で、受験生だけでなく塾講師からも絶賛されています。また、問題数がそこまで多くなく、取り組みやすいのも特長の1つです。具体的には、70の例題とそれに関連する70の問題で構成されています。
レベルとしては、高校基礎~大学受験標準レベルの英文が掲載されています。
そのため、学習院大学の入試対策として必要な構文を十分にカバーできる1冊となっています。
<使用方法>
英熟語帳で学習を進める際に絶対に押さえてほしいポイントは以下の3点です。
- 文構造を把握
- 構文をもとに直訳を記入
- 振り返りまで念入りに
文構造を把握する際には、SVOCや/(スラッシュ)などの記号を用いるとわかりやすくなります。コピーを取ってノートに貼るなどして、書き込める状況で進めてみましょう。
また、問題を解きっぱなしではほとんど意味がありません。
一度解いた英文を何度も音読したり、何も見ない状態で解けるようになっているか確認したりして、振り返る作業を念入りに行いましょう!
内容把握問題
内容把握問題は、まずは語彙力を身に付けることは必須です。
受験標準レベルの英単語・英熟語は漏れがないように徹底しておきましょう。
単語帳は様々なものがありますが、内容や難易度に大きな差があることは少ないため、自分に合った単語帳を選ぶようにしましょう。
ここでは、「英単語帳LEAP」をオススメとして紹介します。
<「LEAP」の特徴>
LEAPでは、1935語の英単語をActive VocabularyとPassive Vocabularyにされています。
それぞれ、writingやspeakingで「使いこなせる」ようになるためのActive Vocabulary。
readingやlisteningで「意味が分かる」ようになるためのPassive Vocabularyという分類になっています。
Active Vocabularyでは、熟語や定型表現、間違えやすいポイントなどを「使うための情報」として掲載されています。このように、英単語だけでなくそれに付随する情報が満載なのがLEAPの特長です。
この単語帳を1冊仕上げるだけで、単語力とそれに付随する情報を幅広く身に付けられるのです。英単語力と情報量では、学習院大学の英語の試験対策として十分カバーできるようになります。
<使用方法>
英単語帳で学習を進める際に絶対に押さえてほしいポイントは以下の2点です。
- 声に出して覚える。
- とにかく回数をこなす。
具体的には、1単語につき5秒以内のペースで1日100語は進めるようにしましょう。
人間の脳は、何度も出会う情報が記憶に残りやすいものです。
浅く広くこなしていき、何周も繰り返すことで単語に出会う回数が多くなり、単語力がグッと上がります。
英熟語帳は、「速読英熟語」をオススメします。
<「速読英熟語」の特徴>
速読英熟語は、過去7年間の入試問題をコンピュータ分析し、重要熟語・構文をおよそ1,000個掲載されています(関連表現も合わせると約1,500)。
この1冊で大学入試に出る熟語・構文をほぼすべてカバーできます。英文は最新入試問題から厳選し、おもしろく読みやすい素材ばかりを集められているのが魅力です。
「文章を読みながら熟語を覚える」というコンセプトでつくられているということですね。
熟語を覚えられるだけでなく、本番のような様々なテーマの英文を読む練習にもなるのです。
<使用方法>
英熟語帳で学習を進める際に絶対に押さえてほしいポイントは以下の点です。
- 何度も音読する。
音読の効果は絶大です。
ただ読むだけだと「見る」という感覚しか使っていないのに対し、声に出して読むことで「話す」「聞く」という感覚も使いながら学習を進めることができます。
そのため、記憶にも残りやすいのです。
下線部説明問題
ここでは、多くの問題が「下線部の意味に最も近いのはどれか?」という同意語句・同意文を選択させる問題形式です。
単語や熟語などの語彙力が必要なのはもちろんのこと、英文解釈力が最重要です。
先述の「英文解釈の技術70」で養える構造把握力は、このような下線部説明問題でも役立つので手を抜かないようにしましょう。
3.全体
全体の傾向をつかみ、本番の問題形式に慣れるためには、「赤本」に取り組みましょう。
具体的には、今回オススメした参考書などで十分な演習を積み、遅くても11月ごろから赤本で過去問演習に取り組むことをオススメします。
〇まとめ
以上が、関西大学の英語の入試対策のまとめになります。
大問ごとの出題傾向を知り、目標点と自分の実力との差を分析することも大切です。
今回オススメした参考書は一例であるため、ポイントを踏まえた上で自分に合った参考書を進めてみましょう。
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この記事を書いた人
吉村暢浩京都大学工学部卒
2018年、京都大学工学部を卒業、同大学大学院に進学。2019年に京都大学大学院を中退し、受験コンサルティング事業「ポラリスアカデミア」を立ち上げる。2021年、株式会社ポラリスを設立。社会で勝ち抜くために必要な問題解決能力を大学受験を通じて身に着ける独自の指導を行っている。