大学別受験勉強法

【英語編】関西学院大学の入試対策・特徴まとめ

  • 私立大学
  • 関関同立
  • 関西学院大学

この記事では、関西学院大学の英語試験の対策・特徴についてまとめています。

〇関西学院大学ってどんな大学?

〇試験概要

〇傾向とオススメの参考書

  1. 大問[Ⅰ][Ⅱ][Ⅲ]
  2. 大問[Ⅳ][Ⅴ]
  3. 大問[Ⅵ]
  4. 全体

〇まとめ

〇関西学院大学ってどんな大学?

関西学院大学は、兵庫県西宮市にメインキャンパスを置く私立大学です。

関関同立という難関私立大学群の「関」にあたります。
全部で14の学部があり、文理問わず幅広い学生が通う総合大学です!

学生の人数は約2万3000人。
政治家の小池百合子さんが通っていたことでも有名ですね。

メインキャンパスである西宮上ケ原キャンパスは、英語教師・宣教師として来日したW.M.ヴォーリズがキリスト教思想のもとに設計しました。
赤い瓦屋根とクリーム色の外壁を特徴とする関西学院独特の建築様式「スパニッシュ・ミッション・スタイル」で統一され、その美しさは日本でも屈指の存在です。

偏差値は47.5~62.5で、学部によって大きく異なります。
国際学部が最も高い偏差値となっており、世界に羽ばたく学生を多く輩出しているのが特長です。

〇試験概要

関西学院大学の英語の入試試験は、以下のように行われています。

  • 試験時間:90分(全学部日程 英型のみ75分)
  • 配点:200点
  • 目標点:7~8割(学部によって異なる)
  • 形式:マーク形式と記述形式
  • 構成:大問6題

また、大問6題の概要は以下のようになっています。

  • 大問[Ⅰ]~[Ⅲ]長文読解
  • 大問[Ⅳ]文法・語法問題
  • 大問[Ⅴ]整序問題・和文英作文
  • 大問[Ⅵ]会話文

〇傾向とオススメの参考書

ここでは、各大問の出題傾向と対策にオススメの参考書を紹介します。

1.大問[Ⅰ]~[Ⅲ]

大問[Ⅰ]~[Ⅲ]は、総合的な英語力が問われる長文問題となっています。
英文の長さは、500~800語の比較的長めの長文が多い傾向にあります。
英文のテーマは幅広く、文化・社会・歴史・科学など様々であり、難易度は標準以上となっています。

語彙力、精読力、読解力、思考力など高いものが求められますが、特に未知語に対して前後の文脈から推測する力が決め手となる印象です。
普段の学習の中でも未知語が出てきたらすぐに辞書に頼るのではなく、前後の文脈から推測して設問に答える練習を積んでおくことが重要となります。

まずは正確に一文一文を理解する力を身に付け、比較的長い長文になっても読解できるような練習を積みましょう。

具体的に必要になるのは「語彙力」「英文解釈力」「パラグラフリーディング」「読解力」です。それぞれについてオススメの参考書を紹介していきます。

語彙力
語彙力アップのために必要なのは、英単語帳と英熟語帳のやり込みです。

単語帳は様々なものがありますが、内容や難易度に大きな差があることは少ないため、自分に合った単語帳を選ぶようにしましょう。

ここでは、「英単語帳LEAP」をオススメとして紹介します。

<「LEAP」の特徴>
LEAPでは、1935語の英単語をActive VocabularyとPassive Vocabularyにされています。
それぞれ、writingやspeakingで「使いこなせる」ようになるためのActive Vocabulary。
readingやlisteningで「意味が分かる」ようになるためのPassive Vocabularyという分類になっています。
Active Vocabularyでは、熟語や定型表現、間違えやすいポイントなどを「使うための情報」として掲載されています。このように、英単語だけでなくそれに付随する情報が満載なのがLEAPの特長です。

この単語帳を1冊仕上げるだけで、単語力とそれに付随する情報を幅広く身に付けられるのです。英単語力と情報量では、関西学院大学の英語の試験対策として十分カバーできるようになります。

<使用方法>
英単語帳で学習を進める際に絶対に押さえてほしいポイントは以下の2点です。

  • 声に出して覚える。
  • とにかく回数をこなす。

具体的には、1単語につき5秒以内のペースで1日100語は進めるようにしましょう。
人間の脳は、何度も出会う情報が記憶に残りやすいものです。
浅く広くこなしていき、何周も繰り返すことで単語に出会う回数が多くなり、単語力がグッと上がります。

英熟語帳は、「速読英熟語」をオススメします。

<「速読英熟語」の特徴>
速読英熟語は、過去7年間の入試問題をコンピュータ分析し、重要熟語・構文をおよそ1,000個掲載されています(関連表現も合わせると約1,500)。
この1冊で大学入試に出る熟語・構文をほぼすべてカバーできます。英文は最新入試問題から厳選し、おもしろく読みやすい素材ばかりを集められているのが魅力です。

「文章を読みながら熟語を覚える」というコンセプトでつくられているということですね。
熟語を覚えられるだけでなく、本番のような様々なテーマの英文を読む練習にもなるのです。

<使用方法>
英熟語帳で学習を進める際に絶対に押さえてほしいポイントは以下の点です。

  • 何度も音読する。

音読の効果は絶大です。
ただ読むだけだと「見る」という感覚しか使っていないのに対し、声に出して読むことで「話す」「聞く」という感覚も使いながら学習を進めることができます。
そのため、記憶にも残りやすいのです。

英文解釈力
オススメは「英文解釈の技術70」です。

<「英文解釈の技術70」の特徴>
文の構造や品詞まで細かく丁寧な解説が特長で、受験生だけでなく塾講師からも絶賛されています。また、問題数がそこまで多くなく、取り組みやすいのも特長の1つです。具体的には、70の例題とそれに関連する70の問題で構成されています。

レベルとしては、高校基礎~大学受験標準レベルの英文が掲載されています。
そのため、関西学院大学の入試対策として必要な構文を十分にカバーできる1冊となっています。

<使用方法>
英熟語帳で学習を進める際に絶対に押さえてほしいポイントは以下の3点です。

  • 文構造を把握
  • 構文をもとに直訳を記入
  • 振り返りまで念入りに

文構造を把握する際には、SVOCや/(スラッシュ)などの記号を用いるとわかりやすくなります。コピーを取ってノートに貼るなどして、書き込める状況で進めてみましょう。

また、問題を解きっぱなしではほとんど意味がありません。
一度解いた英文を何度も音読したり、何も見ない状態で解けるようになっているか確認したりして、振り返る作業を念入りに行いましょう!

パラグラフリーディング
オススメの参考書は、「パラグラフリーディングのストラテジー」です。
英語長文読解の王道 パラグラフリーディングのストラテジー

パラグラフごとの意味を掴む練習はもちろん、文中の「論理マーカー」と呼ばれるものに着目することで、文章展開をわかりやすくする技術も身につけることができます。

問題集というよりは読み方を知るための読み物としての特長があるのでしっかりと人に説明できるまで理解できるよう何度も読み返しましょう。

読解力
長文読解では、「英文法ポラリスシリーズ」がオススメです。

<「英語長文ポラリス」の特徴>
すべての長文に著者である関先生のコメントがついていて、納得しながら勉強を続けられるのが特長の1つです。さらに、すべての長文に「構文解析」もついているため、1文1文ていねいに確認できます。
こちらのシリーズも英文法ポラリスシリーズと同じように3冊の構成となっています。

<使用方法>
長文の参考書で学習を進める際に絶対に押さえてほしいポイントは以下の点です。

  • 振り返りまで念入りに
  • 繰り返し音読

先述の通り、音読こそ英語の最強の勉強法の1つです。
多くの長文を音読することで英文に慣れて素早く正確に読むことができるようになれば、英語長文の攻略は目前です。

関西学院大学の受験生は、英語長文ポラリスシリーズの3まではやり切るようにしましょう。英語長文ポラリス3は、GMARCH・関関同立レベルの難関私大から早慶上智レベルの最難関レベルまでの英文が掲載されています。

英語長文ポラリス3を完璧に仕上げれば、関西学院大学の英語入試試験に十分に対応できる英語力が身に付くでしょう。

その他にも、「やっておきたい英語長文シリーズ」で、長文の単語数に着目しながら演習を進めるのもオススメです。
やっておきたい英語長文700 (河合塾シリーズ)

2.大問[Ⅳ][Ⅴ]

[Ⅳ]が一般的な文法・語彙問題、[Ⅴ]が語句整序問題と和文英作文となっています。形式は異なりますが、いずれの問題も問われているのは文法・語彙の知識です。

文法・語法問題でオススメなのは「Vintage」です。

Vintage<「Vintage」の特徴>

Vintageは、英文法・語法Vintageは最近の入試傾向を踏まえてつくられているため、

  • 必須の攻略ポイントが厳選
  • 大学入試の超頻出問題のチェックが可能

という特長があります。入試における必須項目や超頻出問題を分析してつくられているため、関西学院大学の入試だけでなく大学受験対策に向けて確実に取り組みたい1冊となっています。
さらに、問題や解説だけでなく充実したコラム掲載も優れている点の1つです。3種類のコラムがあり、「まずは確認」「しっかり確認」「整理して覚える」に分かれています。理解しなければならないこと、覚えなければならないことを明確に提示しているため、学習内容の理解にとても役立ちます。
<使用方法>
英文法の参考書で学習を進める際に絶対に押さえてほしいポイントは以下の点です。

  • まずは文法事項をインプットする。
  • 演習量をしっかりと確保する。

Vintageは、文法事項と演習量を網羅しているため、かなり分量が多い参考書となっています。そのため、苦手意識がある方は解き終えるまでに挫折してしまうことも多いのです…。

そうならない為にも、まずは簡単に文法事項をまとめている参考書を進め、インプットが終わったらVintageで演習を進めるという使い方もオススメです。

大岩のいちばんはじめの英文法」などの難易度の低い参考書と併用するのも良いでしょう。

大岩のいちばんはじめの英文法
もう1冊のオススメの英文法の参考書は、「竹岡の英文法・語法ULTIMATE究極の600題」です。
竹岡の英文法・語法ULTIMATE究極の600題 (大学受験プライムゼミブックス)

<「竹岡の英文法・語法ULTIMATE究極の600題」の特徴>
タイトルにもある通り、大学入試によく出る文法・語法問題だけを厳選した究極の600問が掲載されています。1回20問の演習を30回分解くことで、重要文法事項を繰り返し学ぶことができる「スパイラル方式」が採用され、本書を解ききることで、入試にも、そのあとも使える英文法がしっかり身につきます。

<使用方法>
本書は文法問題がランダムで出題されるので、Vintageなどの単元別の参考書を終えた後に取り組みましょう。また、本書の問題英文の正解英文を読み上げた音声を同じく特設ウェブサイトで無料ダウンロードできます。音声を聞きながら何度も取り組むことがオススメです。

語句整序問題では、その形式に特化した問題集の使用がオススメです。

例えば、「英語整序問題精選600」を紹介します。
英語整序問題精選600 (河合塾シリーズ)

取り組み方としては、Vintageで文法の学習を一通り終えた後に、1~2か月程度で素早く終わらせるようにしましょう。

英作文は、何冊かの参考書に取り組むよりも、1冊の参考書を丁寧に仕上げ過去問対策に入ることがオススメです。

オススメの参考書は「英作文講義の実況中継」です。
大矢復 英作文講義の実況中継 (実況中継シリーズ)

<「英作文講義の実況中継」の特徴>
「PART1」では誰もがウッカリしやすい英作文上の「文法的なポイント」を50講でわかりやすく解説。「PART2」では,英作文で間違いやすい単語・語法の知識63選を解説。「PART3」では,受験生が苦手とする「自由英作文」に明快な指針を与え,「書き換えの鉄則」「意見を述べる基本パターン」など明確な方法論に基づいて解説し,完全攻略を図ります。
解説の詳しい講義型の参考書となっています。

<使用方法>
先述の通り、この1冊を丁寧に仕上げましょう。
取り組む時期は、受験後期(10月以降)~入試直前期がオススメです。

3.大問[Ⅵ]

大問[Ⅵ]で出題される会話問題の形式は空所補充で、前後の会話の流れに合う発言を選択するものです。

以下の3点がキーワードとなってくるので、それらに対応できる力を養うようにしましょう。

  • 指示語
  • 省略
  • 代名詞

オススメの参考書は「英会話問題のトレーニング」です。
英会話問題のトレーニング

<「英会話問題のトレーニング」の特徴>
第1章の「英会話の決まり文句」では重要会話表現を網羅。代表的なやりとりをまず例題で整理し、関連問題をExercisesで演習できます。
第2章の「センター試験型の会話問題(A-B-A-B型)」では、センター試験特有の出題パターンを4つに分類。パターン別に集中的に訓練できることも魅力の1つです。
第3章では、個別試験への出題が増加しつつある「会話形式の長文読解問題」をさまざまな場面に分けて収録されています。

<使用方法>
押さえてほしいポイントは以下の点です。

  • 1週間に1テーマで丁寧に学習を進める。
  • KeyWordの研究という項目があるため、問題演習と共に必ず押さえる。

長文読解などと並行してバランスよく進めるようにしましょう。
また、本書は解説がとても丁寧に書かれています。問題を解いて終わりではなく解説を熟読し、本番に応用できる力を着けるようにしましょう。

4.全体

全体の傾向をつかみ、本番の問題形式に慣れるためには、「赤本」に取り組みましょう。
関西学院大学 赤本

具体的には、今回オススメした参考書などで十分な演習を積み、遅くても11月ごろから赤本で過去問演習に取り組むことをオススメします。

〇まとめ

以上が、関西学院大学の英語の入試対策のまとめになります。

大問ごとの出題傾向を知り、目標点と自分の実力との差を分析することも大切です。
今回オススメした参考書は一例であるため、ポイントを踏まえた上で自分に合った参考書を進めてみましょう。

 

無料受験相談実施中!

ポラリスアカデミアでは、無料の受験相談を実施しています!

プロの受験コンサルタントが、あなたの勉強のお悩みを1:1で解決します。
※Zoomを用いたオンラインミーティング

「E判定だけど、志望校に何とか合格したい!」
「今の勉強法が合っているか不安…」
「モチベーションを上げる何かが欲しい!」

そんなあなたの味方になります。

その他、ポラリスアカデミアの詳しいサービス内容に関するご説明も行っておりますので、ご興味ある方はこちらのボタンより、受験相談をお申込み下さい。

(無料受験相談のお申し込みはこちらをクリック)

この記事を書いた人

小澤樹千葉大学教育学部卒

2020年、千葉大学教育学部を卒業、同年千葉県小学校教員として担任業務に携わる。2023年に退職し、受験コンサルティング「ポラリスアカデミア」で指導を行っている。

大学別受験勉強法一覧へ戻る