大学受験コラム

高校生をやる気にさせる魔法の言葉|言ってはいけないNGフレーズも解説

  • 受験生の親コラム

高校生をやる気にさせる魔法の言葉には共通点があります。効果的な声かけの例と、逆効果になりやすいNGフレーズを合わせて紹介します。

高校生をやる気にさせる魔法の言葉に共通する3つのポイント

高校生への声かけで大切なのは、「何を言えば言うことを聞くか」ではありません。

高校生になると、自分のことは自分で決めたいという気持ちが強くなります。そのため、親が正しいことを言っていても、命令されていると感じれば反発することがあります。

まずは、やる気につながりやすい言葉の共通点を3つ見ていきましょう。

命令ではなく選択肢を示す言葉

高校生に「今すぐ勉強しなさい」と言うと、内容よりも「命令された」という感覚が先に立つことがあります。

そこで、本人が選べる言い方に変えてみます。

「今日は英語と数学、どっちからやる?」
「家と図書館だったら、どっちが集中できそう?」
「今やる?ごはんのあとにする?」

ポイントは、勉強する方法やタイミングを本人に考えてもらうことです。

もちろん、選択肢を出したから必ず勉強するわけではありません。

それでも、「親にやらされた」より「自分で決めた」と感じられるほうが、行動につながりやすい場合があります。

高校生への声かけでは、正解を渡すより、本人が決める余白を残してみましょう。

結果ではなく過程を認める言葉

テストが返ってくると、どうしても点数に目が向きます。

80点取れたね」
「前より偏差値上がったね」

もちろん、結果を褒めることが悪いわけではありません。

ただ、結果だけを評価され続けると、うまくいかなかったときに「結果が出なければ意味がない」と感じることがあります。

そこで、

「今回は前より早くテスト勉強始めてたね」
「苦手な数学も逃げずにやってたね」
「毎日単語帳を続けてたの、ちゃんと見てたよ」

など、行動や過程にも目を向けてみましょう。

結果はすぐに変わらなくても、行動は本人が変えられます。

「やったことを見てもらえている」という感覚は、次の行動を続けるきっかけになります。

「あなたのため」ではなく「一緒に」という言葉

「あなたのためを思って言ってるの」

親としては、本当にその通りだと思います。

ただ、高校生からすると、「あなたのため」という言葉が「だから親の言う通りにしなさい」という意味に聞こえることがあります。

そこで、

「どうするか一緒に考える?」
「必要なら一緒に調べようか」
「困ってるなら一回整理してみよう」

と、横に並ぶような言葉へ変えてみます。

親が進路を決めるのではなく、本人が決めるための材料を一緒に探す。

「あなたのために私が決める」から、「あなたが決められるように一緒に考える」へ。

この距離感が、高校生との会話では重要です。

【シーン別】高校生をやる気にさせる魔法の言葉集

声かけは、同じ言葉でもタイミングによって受け取られ方が変わります。

落ち込んでいるときに「もっと頑張れ」と言われても苦しくなることがありますし、だらけているときに長い説教をしても届きにくいものです。

ここでは、よくある3つのシーンごとに使いやすい言葉を紹介します。

テスト前に落ち込んでいるときにかける言葉

テスト前に「どうせ無理」「全然わからない」と落ち込んでいるときは、いきなり励ますより、まず状況を小さくしてあげる言葉が使いやすいでしょう。

たとえば、

「全部やろうとしなくていいんじゃない?一番まずいところから考える?」
「今からできることだけ一緒に整理してみる?」
「前回よりできるようになってるところもあるよ」

といった声かけです。

「大丈夫!絶対できる!」と励ましたくなるかもしれません。

ただ、本人が「大丈夫じゃない」と感じているときは、根拠のない励ましが負担になる場合もあります。

無理に前向きにさせるより、「今できること」を一緒に探すほうが、次の行動につながりやすくなります。

だらけてしまっているときにかける言葉

ソファでスマホを見ている。ゲームをしている。テスト前なのに机に向かう気配がない。

見ている側は、かなりイライラします。

でも、そこで「いつまでだらだらしてるの!」と言うと、喧嘩になって終わることがあります。

代わりに、

「今日は何時から始める予定?」
「最初に何やるかだけ決めとく?」
30分だけやってから休むのはどう?」

など、次の行動を具体化する言葉を使ってみましょう。

「勉強しなさい」は範囲が広すぎます。

何時から、何を、どのくらいやるのか。

ここまで小さくすると、本人も動き出しやすくなります。

ただし、毎日親が計画を立てる必要はありません。高校生なら、最終的には本人が自分で決められる状態を目指しましょう。

志望校を決めきれないときにかける言葉

志望校が決まらないと、親は焦ります。

「もう高2なのに」
「周りは決めてるよ」
「とりあえず○○大学にしたら?」

と言いたくなるかもしれません。

しかし、進路は本人にとって大きな選択です。

そんなときは、

「今すぐ一校に決めなくても、気になる大学を3つくらい探してみる?」
「大学名じゃなくて、やってみたいことから考えてみる?」
「オープンキャンパス、一緒に見てみる?」

と、決断そのものではなく、決めるための行動を促してみましょう。

「早く決めなさい」ではなく、「決めるために何をすればいいか」を一緒に考える。

志望校が見えてくると、「何のために勉強するのか」も具体的になり、学習への向き合い方が変わることがあります。

高校生に言ってはいけない、やる気を失わせるNGフレーズ

良かれと思って言った一言が、高校生のやる気を下げてしまうこともあります。

もちろん、一度言ってしまっただけですべてが台無しになるわけではありません。大切なのは、同じ言い方を繰り返しているなら少し変えてみることです。

特に次の3つは、反発や自信の低下につながりやすい言葉です。

「~しなさい」と命令する言葉

「勉強しなさい」
「スマホを置きなさい」
「早く志望校を決めなさい」

高校生に対して、つい使いやすい言葉です。

問題は、本人がすでに必要性を理解している場合です。

「勉強しないといけない」と思っているところに命令されると、「わかってる」と反発したくなることがあります。

命令する代わりに、

「今日はどうする予定?」
「何から始める?」
「困ってることある?」

と、本人に考えてもらう質問へ変えてみましょう。

親が管理するのではなく、自分で決める練習にもなります。

他人と比較する言葉

「○○ちゃんはもう勉強始めてるよ」
「お兄ちゃんはこの時期もっと成績良かった」
「クラスのみんなはもっと頑張ってるんじゃない?」

危機感を持ってほしくて比較することがあります。

しかし、本人からすると「自分はあの人よりダメだ」と言われているように感じる場合があります。

比較するなら、本人の過去と比べましょう。

「前回よりここはできるようになったね」
「先月より勉強する日が増えたね」

成長の基準を他人ではなく自分に置くことで、次に何を変えればいいかも見えやすくなります。

過去の失敗を蒸し返す言葉

「前のテストもそうだったよね」
「いつも直前になって焦るじゃない」
「中学のときから変わってない」

親としては、「同じ失敗を繰り返してほしくない」という気持ちでしょう。

ただ、過去を何度も持ち出されると、「どうせ自分は変われない」と感じることがあります。

振り返るなら、責めるためではなく次の方法を考えるために使います。

「前回は直前が大変だったけど、今回はどうする?」
「前は数学に時間かかったよね。今回は少し早めに始める?」

過去の失敗を「あなたはダメ」の証拠ではなく、「次の作戦を考える材料」に変えましょう。

魔法の言葉だけでは高校生のやる気が続かないときの考え方

どれだけ声かけを工夫しても、翌日から毎日自発的に勉強するようになるとは限りません。

そもそも、やる気には波があります。やる気がある日だけ勉強する仕組みでは、受験勉強を長く続けるのは難しいでしょう。

言葉で背中を押すことに加えて、「やる気が低い日でも動ける仕組み」をつくることが大切です。

言葉かけだけに頼らない仕組みづくり

「今日はやる気が出ない」

高校生だけでなく、大人にもあることです。

だからこそ、毎回やる気が出るのを待つのではなく、勉強を習慣にしていきます。

たとえば、

・帰宅後は30分休んでから机に向かう
・平日は英単語を必ず10分やる
・学校帰りに自習室へ寄る
・日曜日に翌週の勉強予定を決める

などです。

行動のタイミングが決まっていれば、「今日はやるか、やらないか」を毎回考えなくて済みます。

親が毎日声をかけなくても勉強できる状態をつくることが、最終的な目標です。

高校生本人の目標と結びつける

「勉強しなさい」と言われても、本人に目的がなければ続きにくいものです。

一方で、

「この大学に行きたい」
「この学部を受けたい」
「次の模試でここまで上げたい」

という目標があれば、今やる勉強の意味が見えやすくなります。

まだ志望校が決まっていないなら、無理に決める必要はありません。

興味のある分野を探す。
大学のサイトを見る。
オープンキャンパスへ行く。
現在の成績から選択肢を知る。

こうした行動から始めても構いません。

「勉強すること」を目標にするのではなく、その先に何があるのかを本人と一緒に探してみましょう。

家庭だけで難しいときの選択肢

親が声をかけると反発する。

計画を一緒に立てても続かない。

何を言っても「わかってる」で終わる。

そんな状態なら、家庭だけでやる気を引き出そうとしなくても構いません。

学校の先生、塾、家庭教師、受験コーチなど、第三者に学習面を任せる方法があります。

特に、「勉強を教えてもらう」以前に、「何を・いつ・どのくらいやればいいかわからない」という高校生には、学習計画や進捗を一緒に管理する仕組みが役立つ場合があります。

ポラリスアカデミアでは、週1回の学習会議と学習管理シートを使い、志望校から逆算して毎週の学習内容を整理します。

「今日は勉強した?」
「参考書進んだ?」
「もっとやらないと」

こうした確認を親が毎日するのではなく、第三者と一緒に学習を進める形です。

やる気を引き出す言葉を探し続けるより、「やることが決まっていて、進捗を確認してくれる人がいる」環境をつくるほうが合う高校生もいます。

家庭での声かけに限界を感じている場合は、無料受験相談で現在の状況から整理することもできます。

高校生をやる気にさせる言葉に関するよくある質問

高校生への声かけには、「この言葉なら必ず効く」という正解はありません。

本人の性格や親子関係、その日の状態によっても受け取り方は変わります。ここでは、声かけについて保護者から出やすい疑問をまとめます。

何度も同じ言葉をかけて逆効果にならない?

同じ言葉を何度も繰り返すと、逆効果になる場合があります。

たとえば、最初は励ましだった「頑張ってね」も、一日に何度も言われればプレッシャーに感じることがあります。

一度伝えたら、少し待つことも大切です。

本人が動かなければ、言葉を増やすのではなく、「何が止まっているのか」を考えてみましょう。

やることがわからないのか。
目標がないのか。
疲れているのか。
勉強そのものに苦手意識があるのか。

原因によって必要な対応は変わります。

反抗期の高校生にも効果はある?

反抗期でも、言い方を変える意味はあります。

ただし、「このフレーズを言えば反抗しなくなる」というものではありません。

反抗期には、親から指示されること自体に抵抗を感じる場合があります。

そのため、

「勉強しなさい」

より、

「どうする予定?」
「必要なら手伝うよ」

と本人の判断を尊重する言葉のほうが受け入れられやすいことがあります。

また、反発が強いときは、無理に声をかけ続けず、第三者に任せることも選択肢です。

父親と母親で言葉の使い分けは必要?

「父親だからこう言う」「母親だからこう言う」と性別で分ける必要はありません。

大切なのは、親同士で役割が矛盾しすぎないことです。

一方が「本人に任せよう」と言っているのに、もう一方が毎日「勉強しなさい」と言えば、本人も混乱します。

家庭として、

「毎日の勉強は本人に任せる」
「模試が返ってきたら一度一緒に確認する」
「困ったら相談できるようにする」

など、最低限の方針を共有しておくとよいでしょう。

また、どちらかの親と話すと反発が強いなら、もう一方が話す役を担う方法もあります。性別ではなく、本人との関係性で考えましょう。

まとめ|高校生をやる気にさせる魔法の言葉は「信頼」がベース

高校生を一言でやる気に変える、本当の意味での「魔法の言葉」はありません。

ただし、本人が動きやすくなる声かけには共通点があります。

「勉強しなさい」ではなく、「今日は何からやる?」
「もっと頑張って」ではなく、「前よりここが進んでるね」
「あなたのためだから」ではなく、「必要なら一緒に考えよう」

命令するのではなく、選択肢を渡す。
結果だけでなく、過程を見る。
親が答えを決めるのではなく、一緒に考える。

その土台にあるのは、「本人なら自分で考えられる」という信頼です。

そして、声かけだけで勉強が続かないからといって、親の言葉が足りないわけでもありません。

やる気には波があります。

だからこそ、目標を決める、勉強する時間を固定する、毎週の計画を立てる、進捗を確認する人をつくるなど、言葉以外の仕組みも必要です。

親が毎日やる気を出させなくても、本人が自分で勉強を進められる状態をつくる。

それが、高校生への声かけで目指したいゴールです。

 

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